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逆転層 ぎゃくてんそうinversion layer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

逆転層
ぎゃくてんそう
inversion layer

気温の逆転の起こっている空気層。一般に大気は,地表から 8~18kmまでは地上から上空に移動するに従って温度が低下するが,高さとともに気温が上昇することを気温の逆転という。大気汚染と逆転層とは関係が強く,逆転層では大気は上方に拡散せず安定であるため,汚染濃度が高まる。

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デジタル大辞泉の解説

ぎゃくてん‐そう【逆転層】

通常とは逆に、気温が上空ほど高くなっている大気の層。風のない晴れた夜に地表近くに形成され、また沈降する気流などによって上空にでき、スモッグなどが拡散しにくくなる。

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パラグライダー用語辞典の解説

逆転層

普通、気温は高度が上がるほど低くなるが、これが逆に高くなることがある。気温が逆転している空気の層を逆転層という。逆転層では空気の上下運動を弱めたり、空気の層を分けて風の流れが変わるなどの状態となる。

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大辞林 第三版の解説

ぎゃくてんそう【逆転層】

気温が、通常の場合とは逆に、高さとともに上昇している気層。例えば静穏晴天の夜間には、放射冷却した地表面に接した空気塊が下層から冷やされて接地逆転層ができる。逆転層内では大気は安定しているために霧やスモッグが拡散されにくい。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

逆転層
ぎゃくてんそう

普通、上空へ行くほど低くなっていく気温が、逆に上昇していく気層。大気中では、気温は普通、上空であればあるほど減少する。その値は100メートルにつき0.6~1.0℃といわれている。しかし、暖かい空気が冷たい空気の上に流れ込んできたとき、すなわち、前線が生じたときや沈降性の気流が生じたときなど、あるいは地面付近で放射冷却が生じたときには、気温の逆転現象がおこり、空気は上空に行くほど温度が上昇する。このときの逆転が生じている気層が逆転層である。したがって逆転層には、上空の逆転層および接地逆転層の2種類がある。
 接地逆転層の中では気層が静力学的に安定しているため、都会などではこの層の下部に煙や煤煙(ばいえん)などが沈滞してスモッグが発生しやすい。上空の逆転層の場合も、この中では気層は安定であるが、その下方の気層は不安定のため、汚染物質などは拡散しやすく、また、上方に逆転層があると、それより上空への汚染物質などの拡散はしにくくなるので、この逆転層をリッドlid(蓋(ふた))という。リッドが低い場合には、その下の混合層内の汚染濃度は高くなる。また逆転層の存在の仕方と煙突高度によって、煙の拡散する形はさまざまに変化する。
 この逆転層が解消するときにフューミゲーションfumigation(いぶし現象)という現象がおこり、地上の汚染濃度が一時的に増大することがある。[内田英治]

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世界大百科事典内の逆転層の言及

【大気汚染】より

…雨は大気を洗浄するが酸性雨となり,霧はスモッグをひき起こす。高気圧や前線の移動は広域的な逆転層を発生させて大気汚染濃度を高める。このような機構を次にのべよう。…

※「逆転層」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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