鎮咳薬(読み)ちんがいやく(英語表記)cough medicine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鎮咳薬
ちんがいやく
cough medicine

咳を鎮静させる薬剤気道内の異物や過剰分泌物を排除しようとする働きからくるものと,気道粘膜の乾燥,炎症,潰瘍などによって発生するものとがあり,それによって,鎮咳薬の性質も使用法も多少異なる。前者の性質が強い場合は,穏やかな去痰薬程度のものでを出やすくしたり,化学療法剤などで去痰をはかる。後者に対しては局所と全身の安静保持を考慮して,抗ヒスタミン剤鎮静剤気管支拡張剤,非麻薬系鎮咳薬などを使用し,これらの薬剤で効果を示さないときは,ステロイド,麻薬系のものを使う。

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百科事典マイペディアの解説

鎮咳薬【ちんがいやく】

咳(せき)止めとも。を止めるのに用いる薬剤。延髄の咳嗽(がいそう)(せき)中枢を抑制するものにコデイン,ノスカピンなどがある。気道内部に濃稠(のうちゅう)な(たん)がたまり,その刺激で咳が起こるときは,去痰薬によって痰の出を容易にすると鎮咳効果があるので,両者の配合剤を常用。
→関連項目エフェドリン風邪薬杏仁水苦扁桃ノスカピン

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世界大百科事典 第2版の解説

ちんがいやく【鎮咳薬 antitussive】

を止める薬で,俗に〈咳止め〉ともいう。咳がおこる機構は複雑であるが,気道内の異物,分泌物,炎症などが気道粘膜を刺激して気管を収縮させるのが咳反射の引金になると考えられる。したがって,咳は気道に入ったほこりなどの異物や粘稠な分泌物を気道から除くのに役立つ生理的な反射であるといえる。しかし連続的な激しい咳のために気道の炎症がさらにひどくなるとか,患者の休息や睡眠が妨げられるような場合には鎮咳薬が有用となる。

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大辞林 第三版の解説

ちんがいやく【鎮咳薬】

せきの発作を抑える薬。咳中枢の抑制に働く中枢性鎮咳薬と気管支の収縮を抑える末梢性鎮咳薬がある。咳止め。鎮咳剤。

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世界大百科事典内の鎮咳薬の言及

【風邪薬】より

…とくに空腹時には,他の配合薬の作用も強く現れるので,胃障害のない人でも風邪薬の服用は避けるべきである。
鎮咳薬
 は本来生体の防衛反応であるから,みだりに抑制すべきではないが,過度の咳は心身を消耗させるので鎮咳(ちんがい)薬を用いる。麻薬性鎮咳薬(コデインなど。…

【咳】より

…百日咳では,しばしば咳のあとの吸気に高いヒューという音がする。
[咳と咳止め]
 咳は本来気道の防御反射であり,鎮咳薬(ちんがいやく)によって,むやみに止めてはならない。咳をおこす原因となっている疾患そのものをまず治療することが原則である。…

※「鎮咳薬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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