長尾寺(読み)ながおじ

日本歴史地名大系 「長尾寺」の解説

長尾寺
ながおじ

[現在地名]長尾町西

長尾街道北側、町並中心の字観音かんのんにある。補陀落山観音院と号し、天台宗本尊観音。四国霊場八十八ヵ所第八七番札所。御詠歌は「あしびきの山鳥の尾の長尾寺秋の夜すがらみ名をとなえて」。寺蔵の長尾寺略縁起には天平一一年(七三九)行基開基し聖観音像を安置、天長二年(八二五)藤原冬嗣再興とある。宝蔵院古暦記(松浦文書)は天長二年藤原冬嗣建立、「讃岐国名勝図会」は同年良峰安世が諸堂を修造、「御領分中寺々由来」は延暦年中(七八二―八〇六)空海建立、本尊聖観音は聖徳太子作とするなど、開基については諸説がある。


長尾寺
ちようびじ

[現在地名]福山市東深津町

深津ふかつ高地の南麓にあり、宝竜山普賢院と号し、真言宗大覚寺派。本尊観世音菩薩。大同年中(八〇六―八一〇)弘法大師の開基と伝え、草創当時観音寺と称したが、大治二年(一一二七)に崇徳天皇が再建、この時普賢院と改めたという。崇徳上皇が保元の乱により讃州へ流される途中深津に立寄り、市の医王いちのいおう寺に行宮を置いたという伝承があり(西備名区)、早くより崇徳天皇ゆかりの伝説が生れていたようだ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「長尾寺」の解説

長尾寺

香川県さぬき市にある寺院。天平年間、行基による開基と伝わる。天台宗。山号は補陀落山、院号は観音院。本尊は聖観世音菩薩。四国八十八ヶ所霊場第87番札所。

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事典・日本の観光資源 「長尾寺」の解説

長尾寺(第87番)

(香川県さぬき市)
四国八十八箇所指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

世界大百科事典(旧版)内の長尾寺の言及

【長尾[町]】より

…中世は長尾荘の地。四国八十八ヵ所87番札所の長尾寺(奈良時代の創建)の門前町として発展し,現在は県の出先機関も多い。農業が町の基幹産業で,農産加工コンビナート,県東部流通センター,農業者トレーニングセンターなども設置されている。…

※「長尾寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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