開元寺(読み)かいげんじ(英語表記)Kai-yuan-si; K`ai-yüan-ssǔ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

開元寺
かいげんじ
Kai-yuan-si; K`ai-yüan-ssǔ

中国,唐の玄宗命により開元 26 (738) 年,全国各州に設置された官寺。武后の大雲寺中宗竜興寺と同性格のもので,既存の寺院を改名してこれにあて,国家の祭儀などをここで行なった。日本の国分寺も隋,唐の官寺の制の影響で生れた。

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百科事典マイペディアの解説

開元寺【かいげんじ】

中国,唐の玄宗(げんそう)が738年(開元26年)各州府に建立した官立寺院。地方官の参列による天子の祝寿行事,人民に対する仏教思想の浸透を目的とした。明代まで続いた大寺としては福建(ふっけん)省泉(せん)州温陵のものが有名。

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世界大百科事典 第2版の解説

かいげんじ【開元寺 Kāi yuán sì】

中国,唐代に各州に建てられた仏寺。玄宗は738年(開元26)に勅して両京と各州に一つずつ仏寺と道観を建てさせ,年号にちなんで開元寺,開元観と名づけた。則天武后がおいた大雲経寺にならったもので,日本の国分寺はこれらをモデルにしている。744年には玄宗等身の仏像と天尊像を開元寺観に奉安させ,鎮護国家の役割を果たさせた。現存するもののうち,泉州の開元寺が有名である。【礪波 護】

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大辞林 第三版の解説

かいげんじ【開元寺】

中国、唐の玄宗が738年勅令によって各州に造立させた官立寺院。福建省泉州温陵にある開元寺は、花崗かこう岩で造られた高さ約60メートルの東西両塔で知られる。

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世界の観光地名がわかる事典の解説

かいげんじ【開元寺】

台湾島西南部の台南(臺南、タイナン)市にある、鄭成功(ていせいこう)ゆかりの古寺で、台南最大規模の仏教寺院。もともとは17世紀末に鄭経(ていけい)(鄭成功の息子)が母魔のために建てた別荘(北園別館)だったが、1690年に釈迦如来、弥勒菩薩(みろくぼさつ)の仏像を安置して、鄭成功とその部下を祀る寺院となった。樹齢300年を超える大木が茂る広い境内には、「開元三塔」という古い3つの塔がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

開元寺
かいげんじ

中国、唐代に各州郡に建立された官立寺院。738年(開元26)玄宗(げんそう)の勅命で建立されたもので、名はそのときの年号にちなむが、在来の大寺院を転用したものが多かった。国忌法要を行うための竜興寺(りゅうこうじ)はすでに705年に中宗によって全国に設立されていたが、国家祝典の行事を行う目的で開元寺が新たに建立されることになった。いわば道教とともに仏教を国家統制の下に置く機関であった。
 建立の意図は、仏教の恩恵を国民に与えようとするよりも、地方に中央政府の権威を誇示するなどの政治的な面が強かった。順徳(じゅんとく)(河北省)、正定(河南省)、長安(陝西(せんせい)省)、歴城(山東省)、潮州(広東(カントン)省)、泉州(福建省)、蘇州(そしゅう)(江蘇省)などに現存するが、とくに泉州のものが著名である。[鎌田茂雄]

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世界大百科事典内の開元寺の言及

【大雲寺】より

…同一名称の官寺を一斉に設立した最初であるが,多くは在来の寺院を改称したのであった。のちに中宗は竜興寺,玄宗は開元寺を建てた。日本の国分寺はこれらの模倣である。…

※「開元寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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