日本大百科全書(ニッポニカ) 「阿知須」の意味・わかりやすい解説
阿知須
あじす
山口県中南部、吉敷郡(よしきぐん)にあった旧町名(阿知須町(ちょう))。現在は山口市の南西部を占める地域。1940年(昭和15)井関村が町制施行して阿知須町が成立、1944年に山口市と合併したが、1947年に独立した。2005年(平成17)ふたたび山口市と合併。椹野(ふしの)川河口に位置し、海成段丘の発達した宇部半島の東部を占める。古代の賀宝(かがほ)郷の一部。JR宇部線、国道190号、山口宇部有料道路が走り、工業都市宇部の東に隣接する近郊農村。広い台地はダイコン栽培が盛んで、山口たくあんの特産地。井関川河口の阿知須浦は藩政時代からの漁港である。沿岸部には干拓地が造成され、2001年に「21世紀未来博覧会(山口きらら博)」が開催された。跡地は山口きらら博記念公園として整備されている。西の丘陵地の万年池周辺に西日本有数のゴルフ場がある。
[三浦 肇]