出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
中国、甘粛(かんしゅく)省敦煌(とんこう)県南西の古董灘(ことうたん)付近に、前漢によって設けられた関所。前後して設けられた玉門関の南に位置していたため、この名がある。中国本土と、鄯善(ぜんぜん)や于闐(うてん)などタリム盆地南辺一帯のオアシス都市を結ぶ南道の要地で、後漢(ごかん)の西域(せいいき)都護である班超(はんちょう)もここを通っているが、南道の衰退に伴って関所も廃止され、現在では遺跡はほとんど残っていない。
[關尾史郎]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…武帝のとき河西四郡,いわゆる河西回廊地帯を保護するため北側に万里の長城が築造され,前108‐前107年ごろその西端に設けられた。南の陽関とともに西方に通ずる重要な関門で,今日の敦煌県の北西約100kmに遺跡が残っている。その後,関は移動し,隋・唐時代には今の安西県の東にあって,唐初,玄奘(げんじよう)が西域に旅した時,通過した関はここである。…
※「陽関」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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