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震災遺構 しんさいいこう

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知恵蔵miniの解説

震災遺構

震災によって壊れた建物など、被災の記憶や教訓を後世に伝える構造物。2011年3月11日に発生した東日本大震災の被災地では、津波で被災した建物などの保存を求める声があがり、県や市町村で検討が続けられている。岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」のように、すでに復元・保存されたものもあるが、つらい経験を思い出したくないという被災者への配慮や、多額の保存費用の問題などから、解体が進められている遺構も多い。こうした状況を受け、2013年、根本匠復興大臣は、国による支援のあり方を取りまとめる方針を示している。

(2013-11-1)

出典|(株)朝日新聞出版発行
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

震災遺構
しんさいいこう

大規模な地震による被害の大きさ、悲惨さ、教訓などを後世に伝える残存物。2011年(平成23)3月に発生した東日本大震災では、津波に流されなかった「奇跡の一本松」(岩手県陸前高田市)のような自然物のほか、被害を受けた学校、役場、駅舎、交番、宿泊施設、防潮堤などの建造物や、津波で内陸まで運ばれた漁船、鉄道車両、看板など、多くの遺構がある。これらを後世に残すことで、大災害の記録・記憶の伝承、慰霊、防災・減災の啓発、町づくりの中核施設とするなどの効果が期待される。保存方法には、完全な形での現地保存のほか、移設保存、祈念公園などでの部分保存、また、解体して写真やデジタル映像などで残す手法などもある。
 震災遺構の保存をめぐっては、「悲惨な体験を思い出す」と解体・撤去を求める遺族も少なくなく、被災地各地で賛否両論がある。宮城県は震災遺構に対する基本的考え方を示し、保存の目安として、(1)防災教育拠点とするなどの活用方針が決まっている、(2)安全性確保のための補修などが可能、(3)将来にわたって維持・管理できる、(4)復興や町づくりに支障をきたさない、などをあげた。なお、これまでの震災遺構としては、阪神・淡路大震災で残った防火壁「神戸の壁」(移設保存)、新潟県中越地震で脱線した上越新幹線「とき325号」(移設保存)などがあり、それらの多くは寄付によって保存・移築・維持費用がまかなわれている。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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