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西南日本内帯の最も外側(太平洋側)に位置する構造単元で,中央構造線の北側に沿って延長700km以上にわたって分布する。領家帯とも呼ばれる。雲母片岩,片麻岩などの高温・低圧型の領家変成岩類と,領家花コウ岩類(古期と新期に分けられる)とからなるが,花コウ岩類の方が分布が広い。美濃-丹波帯と呼ばれる北側の非変成帯(主として三畳紀~ジュラ紀の海成層からなる)から漸移的に移化する。変成岩・花コウ岩類の放射年代はほとんどすべて白亜紀を示す。中央構造線に沿い,圧砕花コウ岩帯(鹿塩構造帯)が発達。領家変成岩は,天竜川支流の水窪(みさくぼ)川上流の地名(奥領家)をとって原田豊吉により命名(1890)された。
執筆者:山田 直利
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