飛鳥井雅親(読み)あすかい・まさちか

朝日日本歴史人物事典「飛鳥井雅親」の解説

飛鳥井雅親

没年:延徳2.12.22(1491.1.31)
生年:応永24(1417)
室町後期の公卿。父は権中納言雅世。文安5(1448)年,非参議従三位となり,以降累進して文正1(1466)年権大納言文明5(1473)年に出家,法名栄雅。飛鳥井家は代々,和歌,蹴鞠の家として知られ,雅親も早くから父の指導を受け,和歌に才能を発揮した。寛正6(1465)年,後土御門天皇から勅撰集編纂の命が下ったが,応仁の乱によって中絶。室町幕府将軍足利義政,義尚に和歌,蹴鞠を伝授する一方,公家や地方大名の歌道師範として文明・長享期歌壇の中心として活躍。書も巧みで栄雅流と呼ばれる。家集に『飛鳥井雅親集』がある。<参考文献>井上宗雄『中世歌壇史の研究―室町後期』

(小森正明)

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日本大百科全書(ニッポニカ)「飛鳥井雅親」の解説

飛鳥井雅親
あすかいまさちか
(1417―1490)

室町時代の歌人、能書家。飛鳥井雅世(まさよ)の長男。一字名を猿、号を柏木と称す。1473年(文明5)出家して栄雅と号した。官位は従三位権大納言(じゅさんみごんだいなごん)に至った。父雅世の『新続(しんしょく)古今和歌集』撰集(せんしゅう)に次いで、1465年(寛正6)後花園(ごはなぞの)院より和歌撰集の院宣を受けたが、この歌集は完成しなかった。家集に『亜槐(あかい)歌集』がある。『和歌道しるべ』『和学入学抄』『古今栄雅抄』などの歌論書を著すなど、歌壇の中心として活躍したが、延徳(えんとく)2年、74歳で没した。能書家としても著名で、栄雅流(飛鳥井流)の祖として知られる。

[島谷弘幸]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus「飛鳥井雅親」の解説

飛鳥井雅親 あすかい-まさちか

1417-1491* 室町時代の公卿(くぎょう),歌人,書家。
応永24年生まれ。飛鳥井雅世(まさよ)の長男。父に歌道をまなび,内裏(だいり),将軍家などの歌道師範として活躍した。書道飛鳥井流(栄雅流)の祖。正二位,権(ごんの)大納言。延徳2年12月22日死去。74歳。号は柏木。法名は栄雅。著作に「筆のまよひ」,家集に「亜槐(あかい)集」など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「飛鳥井雅親」の解説

飛鳥井雅親
あすかいまさちか

[生]応永24(1417)
[没]延徳2(1490).12.22.
室町時代の歌人,書家。雅世の子。号柏木。文明5 (1473) 年出家,法名栄雅。書道の飛鳥井流 (栄雅流) を開く。寛正6 (65) 年後花園上皇より和歌集撰進を命じられたが未完成に終る。家集『亜槐和歌集』がある。

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精選版 日本国語大辞典「飛鳥井雅親」の解説

あすかい‐まさちか【飛鳥井雅親】

室町中期の歌人。書家。号柏木。雅世の子。法名栄雅。書道の飛鳥井流を開く。勅撰集の撰者を命ぜられたが中絶。著「筆のまよひ」、歌集「亜槐和歌集」など。応永二四~延徳二年(一四一七‐九〇

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世界大百科事典内の飛鳥井雅親の言及

【飛鳥井家】より

…藤原氏北家の流れ。難波家の支流。家格は羽林(うりん)家。平安末難波家の祖忠教の子頼輔は蹴鞠一道の祖といわれたが,その孫にあたる飛鳥井家の祖参議雅経(まさつね)(1170‐1221)も蹴鞠に長じ,飛鳥井流の蹴鞠を興す。また雅経は藤原俊成に歌道を学び,《新古今集》の撰者の一人になるなど和歌にもすぐれ,飛鳥井家が蹴鞠,和歌両道の家として繁栄する礎を築いた。室町時代には権中納言雅世,権大納言雅親(1417‐90)父子が歌道の発展に尽くし,雅世は《新続古今集》の撰者となり,雅親も《飛鳥井家式法》《和歌道しるべ》《和歌入学抄》などを著した。…

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