デジタル大辞泉
「馮夷」の意味・読み・例文・類語
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ひょう‐い【馮夷】
- 河の神の名。ふい。ふうい。
- [初出の実例]「水練は馮(ヒョウ)夷が道を得たれ」(出典:西源院本太平記(14C後)二三)
- [その他の文献]〔荘子‐大宗師〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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馮夷 (ひょうい)
Píng yí
中国の神話にみえる水神。冰夷とも記す。《山海経(せんがいきよう)》海内北経に〈馮夷は人面にして両竜に乗る〉とみえ,人面魚身の河伯が黄河の神であるのに対して,馮夷は竜形の神。司馬相如の《大人賦(たいじんのふ)》,曹植の《洛神賦》に女媧(じよか)と並称され,また郭璞(かくはく)の《江賦》に江妃と男女神とされることもあり,南方の水神である。女媧と並称されるのは,伏羲(ふくぎ)から分化した水神であろう。《荘子》大宗師に,道を得て大川に遊ぶものとされている。
執筆者:白川 静
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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馮夷(ふうい)
ふうい
中国古代の神話に登場する神。雲車を御して空中を飛び回るこの神は、また下界に雨をもたらす雨師であったとされる。これは馮夷の水神としての性格を示しているが、時代が下るととくに黄河の神、すなわち河伯(かはく)と考えられるようになった。この経緯を語る説話によると、8月上庚(じょうこう)の日に、もともと人間であった馮夷が黄河を渡ろうとして溺死(できし)し、これを見た天帝が彼を黄河の神に任命したのだという。このように水辺に死したのちその地で水神として祀(まつ)られた者は、ほかにも汨羅(べきら)(湖南省北部)の淵(ふち)に身を投じた屈原(くつげん)、湘水(しょうすい)(湖南省)に自ら身を沈めた湘君、銭塘江(せんとうこう)(浙江(せっこう)省西北部)に遺棄された伍子胥(ごししょ)など多くの例があり、これらは水神に関する古い信仰の痕跡(こんせき)と考えられる。
[桐本東太]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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馮夷【ひょうい】
中国神話の水神。冰夷とも。人面竜身。魚身である北方系の水神河伯に対し,南方系。ときに女【か】と並称される。
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普及版 字通
「馮夷」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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