精選版 日本国語大辞典 「高取」の意味・読み・例文・類語
たか‐とり【高取】
- 〘 名詞 〙
- ① 江戸時代、知行を受けた武士のこと。知行取、地方取ともいう。
- ② 多額の知行や高い給料をとっていること。また、その人。
- [初出の実例]「承れば国家老の山良之助といふ者も、遊里通ひの酒と色とにうつつなき愚者との噂でござりまする。高取(タカト)りさへも其通りゆゑ、跡は取るに足らぬもの」(出典:歌舞伎・四十七石忠矢計(十二時忠臣蔵)(1871)二幕)
- ③ 近世、関西地方で田租徴収の方法の一つである釐付取(りんづけどり)の異称。
- [初出の実例]「上方関東方御取箇之大法 上方は厘付取也。高取ともいふ也」(出典:地方要集録(1741)(古事類苑・政治七九))
- ④ 「たかとりやき(高取焼)」の略。
- [初出の実例]「高取 筑前、此地より焼物を出す近き頃江戸に多し火鉢手水鉢なとさまさま外にかはりたるもあり」(出典:俚言集覧(1797頃))