デジタル大辞泉
「魚山」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ぎょざん【魚山】
- [ 1 ]
- [ 一 ] 魏の曹植(そうしょく)が、空中に梵天の音を聞き、その音律を模して梵唄(ぼんばい)(=声明)を作ったと伝えられる、中国、山東省の地名。多く「魚山の嵐」で、梵唄の響きをいう。
- [初出の実例]「称揚讚仏の砌には、鷲峯の花薫を譲り、歌唄(かばい)頌徳(しゅとく)の所には、魚山の嵐響を添ふ」(出典:太平記(14C後)二)
- [ 二 ] 京都市左京区大原の来迎院の山号。また、大原付近の称。大原魚山(たいげんぎょさん)。
- [ 2 ] 〘 名詞 〙 ( [ 一 ][ 一 ]で作られたと伝えられるところから ) 梵唄の一つ。中国から慈覚大師が伝え、後、天台宗の声明(しょうみょう)として良忍が大成したもの。
- [初出の実例]「花山松林、変二宝樹一而刹説。梵曲魚山、錦花龍淵」(出典:性霊集‐六(835頃)右将軍於華山宅設左僕射大祥斎願文)
いお‐やまいを‥【魚山】
- 〘 名詞 〙 魚がたくさんとれること。豊漁。
- [初出の実例]「きのふはいほ山だったがの」(出典:洒落本・玉之帳(1781‐1801)一)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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魚山
ぎよさん
声明の本山で大原にある円融院(梶井門跡・円徳院などとよばれ現三千院)・往生極楽院・勝林院・来迎院・融通念仏寺等の諸寺院の汎称。魚山とは中国の長安の外にある山の名称であるが、この地域を魚山と称した経緯について、「山州名跡志」は「魚山来迎院」項で次のように記す。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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魚山
ぎょさん
中国、山東(さんとう/シャントン)省東阿県の西北8里(約4キロメートル)にある山。魏(ぎ)の曹植(そうち)は魚山を愛し、魚山を終焉(しゅうえん)の地と定めて墓を造営した。曹植がこの地で空中からの梵天(ぼんてん)の声を聞き、その音節を写して梵唄(ぼんばい)(仏教音楽)をつくったとの伝説で知られる。曹植によって始められた梵唄は、三国の呉(ご)の支謙(しけん)に継承されて、支謙は「梵唄三契(さんかい)」をつくり、さらに康僧会(こうそうえ)は「泥洹(ないおん)梵唄」を、支曇籥(しどんやく)は「六言(ろくごん)梵唄」をつくり、後世に流布させた。入唐(にっとう)した比叡山(ひえいざん)の円仁(えんにん)がこの梵唄を日本へ伝えたので、天台宗の梵唄声明(しょうみょう)を魚山流といい、京都大原の来迎院(らいごういん)がその本拠となった。
[鎌田茂雄]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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魚山
ぎょさん
声明 (しょうみょう) 用語。中国山東省東阿県の西にある山の名で,中国の古代声明の伝説的な中心地。「けわしくて大魚の姿あり」とされることからこの名がある。日本の声明家にとっても声明道の聖地と考えられるようになり,天台宗では大原流の中心である大原の地が日本における魚山と称された。この地で編纂された声明の譜本や理論書にも魚山の名が冠せられている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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