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魚山 ぎょさん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

魚山
ぎょさん

声明 (しょうみょう) 用語。中国山東省東阿県の西にある山の名で,中国の古代声明の伝説的な中心地。「けわしくて大魚の姿あり」とされることからこの名がある。日本の声明家にとっても声明道の聖地と考えられるようになり,天台宗では大原流の中心である大原の地が日本における魚山と称された。この地で編纂された声明の譜本や理論書にも魚山の名が冠せられている。

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大辞林 第三版の解説

ぎょさん【魚山】

◇ 中国、山東省東阿県にある山。かつて仏教音楽の中心地。魏の曹植そうちがここで空中に梵天の声を聞き、その音律を写して作ったのが梵唄ぼんばいであるという。
円仁が魚山から伝え、良忍が大成した天台宗の声明しようみようのこと。
◇ 〔良忍が声明を大成し、その本拠となった来迎院のあるところから〕 京都の大原付近。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

魚山
ぎょさん

中国、山東(さんとう/シャントン)省東阿県の西北8里(約4キロメートル)にある山。魏(ぎ)の曹植(そうち)は魚山を愛し、魚山を終焉(しゅうえん)の地と定めて墓を造営した。曹植がこの地で空中からの梵天(ぼんてん)の声を聞き、その音節を写して梵唄(ぼんばい)(仏教音楽)をつくったとの伝説で知られる。曹植によって始められた梵唄は、三国の呉(ご)の支謙(しけん)に継承されて、支謙は「梵唄三契(さんかい)」をつくり、さらに康僧会(こうそうえ)は「泥(ないおん)梵唄」を、支曇籥(しどんやく)は「六言(ろくごん)梵唄」をつくり、後世に流布させた。入唐(にっとう)した比叡山(ひえいざん)の円仁(えんにん)がこの梵唄を日本へ伝えたので、天台宗の梵唄声明(しょうみょう)を魚山流といい、京都大原の来迎院(らいごういん)がその本拠となった。[鎌田茂雄]

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