鶯餅(読み)ウグイスモチ

デジタル大辞泉 「鶯餅」の意味・読み・例文・類語

うぐいす‐もち〔うぐひす‐〕【×鶯餅】

餅または求肥ぎゅうひあんを包み、両端をとがらせて青きなこをまぶし、鶯のような形・色にした餅菓子 春》
[類語]餅菓子菓子大福大福餅草餅栃餅柏餅桜餅道明寺葛切り葛餅葛桜わらび求肥ぎゅうひ求肥飴ぎゅうひあめ素甘すあま柚餅子ゆべし

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精選版 日本国語大辞典 「鶯餅」の意味・読み・例文・類語

うぐいす‐もちうぐひす‥【鶯餠】

  1. 〘 名詞 〙
  2. きな粉をまぶした餠菓子。餠または求肥(ぎゅうひ)に餡(あん)を包み、両端をとがらせて、色と形を鶯に似せたもの。うぐもち。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「景物 うづら焼 鶯餠」(出典:咄本・万の宝(1780)狐の宵なき)
  3. 越前国(福井県)三国銘菓。皮を淡緑色の求肥でつくり、中に白餡を入れ、外部を片栗粉に砂糖を混ぜて淡青色に染めたものでまぶし、両端を少しつまみ、鶯の姿に似せたもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鶯餅」の意味・わかりやすい解説

鶯餅
うぐいすもち

青きな粉をまぶした餅菓子。餅または求肥(ぎゅうひ)を皮として小豆餡(あずきあん)を包み、両端をとがらせて青きな粉をまぶし、色合いと姿をウグイスに似せたので、この名がある。1846年(弘化3)になった山東京山(さんとうきょうざん)の随筆蜘蛛(くも)の糸巻』に「通人の称美したるものなるに、今は駄菓子や物となりて」と記され、幕末にはこの菓子が桜餅などとともに、春先甘味としてすでに大衆化していたことがわかる。一方、福井県坂井(さかい)市にある大和甘林堂(やまとかんりんどう)の鶯餅は、風雅な淡緑色の求肥を用いており、三国銘菓として知られている。

[沢 史生

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「鶯餅」の解説

うぐいすもち【鶯餅】

和菓子一種。求肥(ぎゅうひ)甘みをつけた餅(もち)などであんを包み、うぐいすの形に似せ、仕上げに青きな粉(青大豆から作る薄緑色のきな粉)をまぶしたもの。

出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鶯餅の言及

【黄粉】より

…黄ダイズのほか青ダイズでもつくられ,これを〈うぐいすきな粉〉と呼ぶこともある。和菓子にひろく用いられ,そのままでうぐいす餅に,砂糖と少量の塩をまぜて安倍川餅,クズ餅,おはぎなどに用いる。水あめを加えて練り固める州浜(すはま)は,豆あめの名で室町期から行われた菓子である。…

※「鶯餅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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