(読み)ウソ

デジタル大辞泉 「鷽」の意味・読み・例文・類語

うそ【×鷽】

アトリ科の鳥。全長16センチくらい。頭は黒く、背は青灰色。雄はほおの辺りに淡紅色の部分がある。山地樹林にすみ、フィーフィーと口笛を吹くような声で鳴く。うそどり。うそひめ。 春》「―なくや花も実もなき梅嫌うめもどき子規
鷽替え神事に用いられる木製の鳥。木を削り、1にかたどって着色したもの。うそどり。

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精選版 日本国語大辞典 「鷽」の意味・読み・例文・類語

うそ【鷽】

  1. 〘 名詞 〙
  2. アトリ科の鳥。全長約一六センチメートル。スズメより大きく、笛のような美しい声で鳴き、飼い鳥にされる。青灰色で、頭頂と尾、翼の大部分は黒い。雄はほお、のどが桃色で美しく、しばしば「てりうそ」「あかうそ」などとも呼ばれ、これに対し、雌は桃色を欠き、「くろうそ」「あまうそ」などと呼ばれる。なお、樺太(からふと)沿海州などで繁殖する亜種は雄の桃色が胸腹にまで達しており、アカウソと呼ばれ、越冬のため北海道、本州山地にくるので、「あかうそ」という日本産の雄の呼称はまぎらわしい。ユーラシア大陸中北部に分布し、日本では北海道、本州の針葉樹林にすむ。時として、初春に桜や桃のつぼみを食害する。うそどり。うそひめ。ことひきどり。おそ。《 季語・春 》 〔名語記(1275)〕
  3. 鷽替(うそかえ)の神事で、互いにとりかえる木製の鷽。また、その神事。→鷽替
    1. [初出の実例]「うその近所に八百の料理茶屋」(出典:雑俳・柳多留‐七二(1820))

おそ【鷽】

  1. 〘 名詞 〙 鷽替(うそかえ)の神事に用いる木製の鷽(うそ)。→鷽(うそ)鷽替
    1. [初出の実例]「亀井戸の神の社に売る鷽(オソ)のおそれある君とわが思はなくに」(出典左千夫歌集(1920)〈伊藤左千夫〉明治三五年)

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普及版 字通 「鷽」の読み・字形・画数・意味


24画

[字音] カク・ガク
[字訓] おながどり

[説文解字]

[字形] 形声
學(学)の省声に従う。〔説文〕四上に「鷽は山鵲、來事を知る鳥なり」とし、異文一を録する。〔爾雅、釈鳥、注〕に「鵲に似てり。長尾、觜脚赤し」とあって、おながどりをいう。わが国ではうそどりの意とする。うそぶくように悲しげに鳴く声から名づけたとする説がある。

[訓義]
1. おながどり。
2. 鷽鳩、こばと、じゅずかけばと。
3. うそ、うそどり。

[古辞書の訓]
名義抄〕鷽 山鵲、マダラカニ 〔字鏡集〕鷽 ヤマサギ・サギ・ウソ

[熟語]
鷽鳩
[下接語]
鷽・雉鷽・蜩鷽

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動植物名よみかた辞典 普及版 「鷽」の解説

鷽 (ウソ)

学名:Pyrrhula pyrrhula
動物。アトリ科の鳥

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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