performance management systemの略。航空機に搭載し、あらかじめ装置に記憶させた航空機の性能に基づいて航行データを算出し、表示、操縦を行う機能を統合したコンピュータシステム。同じようなコンピュータシステムにFMS(flight management systemの略)がある。
PMSは民間輸送機の運航をより安全に、効率よく行わせて経済性を向上させることを目的に開発された。すなわち風速、気温などの外的条件や重量が絶えず変化する運航環境の下で、操縦士が実際にこれに対応して理想的な運航を行うことには限界がある。そこで、操縦士にかわってこうした運航を自動的に行うシステムが必要となってきた。1972年の石油ショックによる燃料費の高騰を機に実用化が進められたが、現在は世界的な規制緩和政策による激しい企業間の競争に基づく経営合理化の一端としてしだいに広く採用されるようになった。
このシステムはコンピュータと制御表示装置(CDU control display unit)とで構成され、CDUのキーボードを操作して入力した機体重量、予定コース、予定高度の情報と、飛行中にINS(慣性航法装置)や、IRS(inertial reference system)、各センサーと他のシステムから得られた高度、速度、外気温度、風向、風速、航空機の現在位置などの情報から、コンピュータが燃料節約上最適の速度と飛行経路を算出し、オートパイロットとオートスロットルシステムを制御して、効率のよい運航を行わせ、同時に操縦士に対しては必要な情報をCDUに表示するようになっている。
いいかえれば、このシステムは、これまで実際の運航にあたって乗員が参照していた手引書(マニュアル)をコンピュータに収めたもので、必要なときに必要なデータを自動的に操縦装置に入力し、表示することによって航空機の性能管理と航行の自動化の二つの機能を果たす装置である。
[落合一夫]
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