摂津(せっつ)国三田(兵庫県三田市)地方を領有した外様(とざま)の藩。1601年(慶長6)有馬則頼(ありまのりより)が播磨(はりま)国(兵庫県)三木(みき)から2万石で入封したが翌年死没、遺領は嫡子豊氏(とようじ)(丹波(たんば)国福知山藩主)に与えられて、いったん廃藩となった。1626年(寛永3)出羽(でわ)国(山形県)上山(かみのやま)から松平(能見(のみ))重直(しげなお)が3万石で移封され藩治を再興、33年九鬼久隆(くきひさたか)が志摩国(三重県)鳥羽(とば)から移されて3万6000石を領し、隆昌(たかまさ)、隆律(たかのり)、副隆(すえたか)、隆久、隆抵(たかやす)、隆由(たかより)、隆邑(たかむら)、隆張(たかはる)、隆国、隆徳(たかのり)、精隆(きよたか)、隆義と13代続いて明治維新を迎えた。山間部の小藩であるが、1742年(寛保2)には藩校国光館を開き、1818年(文政1)新たに造士館を開設して近代化に努めている。廃藩置県により三田県を経て兵庫県となる。
[藤本 篤]
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