(読み)ヘイ

デジタル大辞泉 「丙」の意味・読み・例文・類語

へい【丙】[漢字項目]

常用漢字] [音]ヘイ(漢) [訓]ひのえ
十干の第三。ひのえ。「丙午へいご
順位で、第三位。「丙種丙夜
[名のり]あき・え
難読丙午ひのえうま

へい【丙】

十干の第三。ひのえ。
成績等級・順位などの第3位を表す語。「甲・乙・・丁」

ひ‐の‐え【丙】

《「火の」の意》十干の3番目。へい

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精選版 日本国語大辞典 「丙」の意味・読み・例文・類語

ひ‐の‐え【丙】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「火の兄(え)」の意 )
  2. 十干(じっかん)の第三番目。五行説によって五行の火に十干の丙(へい)を配したもの。へい。
    1. [初出の実例]「ひのえ 青雲や空にたなびきわたるらん照る日のえしもさやけからぬは」(出典:曾丹集(11C初か))
  3. ひのえうま(丙午)」の略。
    1. [初出の実例]「はねられた意趣に丙をふいてうし」(出典:雑俳・柳多留拾遺(1801)巻八下)

へい【丙】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 十干の第三番目。ひのえ。〔元和本下学集(1617)〕 〔爾雅‐釈天〕
  3. 物事の第三番目。甲・乙に次いで第三位にあたるもの。標準以下という感じで用いられる。

ひょうヒャウ【丙】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ひょう」は「丙」の呉音 ) 十干の第三位。ひのえ。へい。

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普及版 字通 「丙」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 5画

(旧字)
5画

[字音] ヘイ
[字訓] ひのえ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
器物の台座の形。また槍・杖などの石づきの形。(柄)の初文とみてよい。〔説文〕十四下に「南方に位し、りて炳然(へいぜん)たり。陰气(いんき)初めてり、陽气將(まさ)に虧(か)けんとす。一の冂(けい)に入るに從ふ。一なるは陽なり。は乙を承け、人のに象る」とするが、字形学的には何の意味もない。〔爾雅、釈魚〕に「魚尾、之れをと謂ふ」とあり、魚腸を乙、魚枕(頭骨)を丁というのと同じく、魚によって説くが、もとより字の初義ではない。(商)・(いつ)・裔はみな台座のある形。丙はその小なるもので、槍・杖の類の石づきの形より、その柄をいう語となったものであろう。五行十干に配して火の兄、すなわち「ひのえ」という。

[訓義]
1. え、の初文。
2. ひのえ、火の兄。
3. 魚尾、魚尾の形。
4. 炳と通じ、あきらか。

[古辞書の訓]
名義抄 ヒノエ・ウレフ 〔立〕 ヒノエ・ウレフ・イヲノカシラノホネ 〔字鏡集〕丙 ヒトシ・アキラカ・イナツルビ・ウレフ・ヒカリ・ヒノエ

[声系]
〔説文〕に声として)・(病)・炳・など八字を収める。(こう)は声異なり、字は会意(更)はに攴(ぼく)を加える形。攴は(う)つ意で、ってことの変更を求める呪儀を示す字。に憂疾の意があるのは、・罷などの声義と関連することがあろう。

[熟語]
丙火丙科丙鑒丙午丙舎丙丁丙部丙明・丙夜

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占い用語集 「丙」の解説

十干の一つ。五行の火行のうち、陽の火をあらわす。自然界では、明るく輝く太陽に例えられる。万物全てに分け隔てなく光や熱を与えていく性質がある。

出典 占い学校 アカデメイア・カレッジ占い用語集について 情報

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