出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
洋画家。明治26年2月14日東京に生まれる。錦城中学校卒業。油絵を独習し、1915年(大正4)岸田劉生(りゅうせい)と知り合い、巽(たつみ)画会に出品して二等賞を受け、草土社(そうどしゃ)の結成に際し同人となる。また二科会にも出品し、21年の『静物』で二科賞を受賞、翌年春陽会の創立に参加。尾崎士郎の『人生劇場』ほかの新聞挿絵で広く知られる。新文展の審査員を務め、53~54年(昭和28~29)南米とヨーロッパ各国を巡遊、のち中国、ヨーロッパへたびたび旅行する。75年文化勲章を受章する。風景や花に取材し、油彩画、日本画、陶芸、書などに奔放な文人画境を示す。また文筆に優れ、『美術の眺め』『腹の虫』ほか多くの著書がある。代表作『監獄の横』(1917)、『少年像』(1942)など。
[小倉忠夫]
『『中川一政画集 八十八』(1981・講談社)』▽『中川一政著『中川一政文選』(1983・筑摩書房)』
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…《卓上静物》《沼風景》《麗子像》や《お松像》にうかがえる,克明な写実の基礎に立って〈内なる美〉の世界を示した岸田の画業は,高橋由一の精進を継承する日本の近代が生んだ,借物ではない,自主的な写実主義の実践として重視すべきものである。岸田は草土社の同人木村荘八,中川一政(1893‐1991),椿貞雄(1896‐1957)とともに,22年結成の春陽会に加わる。 一方,大正期の官設展=文展は,二科会,再興日本美術院,草土社の独立によって弱体となった。…
※「中川一政」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
4/12 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 デジタル大辞泉を更新
4/12 デジタル大辞泉プラスを更新
3/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
2/13 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新