デジタル大辞泉
「出張」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
で‐ばり【出張】
〘名〙 (「ではり」とも)
① 外の方へ突き出ること。また、そのもの。でっぱり。
※
日葡辞書(1603‐04)「Defari
(デハリ)〈訳〉城の目立たぬ箇所で、少し外へ出た所」
② (━する) 戦いのために、他の地域、場所へ出向くこと。
※
太平記(14C後)三五「五百余騎にて
矢矧に出張
(デバリ)して」
③ (━する)
用務のため他の地域、場所へ出向くこと。
職務によって臨時に派遣されること。しゅっちょう。
※
浮世草子・好色訓蒙図彙(1686)中「くんじゅの場
(には)、米取でらの有あたりえ出張
(デハリ)してゐるを、飛子といふ也」
※上野国群馬郡蓑輪軍記(16C後)上「信州吊川と申所に出張を築き」
⑤ (④から転じて) 出向いて営業し、事務をとる所。
支店。出張所。また、本宅に対して別宅、
妾宅。
※談義本・教訓続下手談義(1753)四「三ケ津に出張
(デハリ)を
かまへ」
⑥
歌舞伎で
囃子方(はやしかた)が特に登場人物に仮装し、舞台に出て演奏すること。
しゅっ‐ちょう ‥チャウ【出張】
〘名〙
① 戦いのために、他の地域・場所へ出むくこと。
※
親元日記‐寛正六年(1465)一一月一一日「去八日右衛門佐殿紀州てんの河まで出張云々」
※談義本・風流志道軒伝(1763)五「私ども一族残らずちくらが沖へ出張をなさば」
② 用務のため他の地域・場所へ出むくこと。職務によって臨時に派遣されること。
※宗長日記(1530‐31)「この長月中の十日頃、
小田原の館出張」
※近世紀聞(1875‐81)〈
染崎延房〉七「三監察幕命を被りて広島に出張
(シュッチャウ)しつ」
[語誌](1)
和語「で
ばり」に
漢字「出張」をあて、
音読みにしてできた語。
(2)「でばり」と「しゅっちょう」は、近世末まで並用されたが、近代以降、「出張」は官庁用語として定着したのに対し、「でばり」の方は、使われなくなった。
で‐ば・る【出張】
〘自ラ五(四)〙 (「ではる」とも)
① 外の方へ突き出る。でっぱる。〔文明本節用集(室町中)〕
※滑稽本・七偏人(1857‐63)五下「
此処にゃア石が出ばって居て」
② 出かけて行って
物事をする。出張
(しゅっちょう)する。
※浮世草子・好色通変歌占(1688)「米取寺のあたり、くんじゅの所へ出張(テハル)故也」
③ 支店、出張所を設ける。
※鴨の騒立(1838頃)「近年江州より出張り、日野屋と称する」
でっ‐ぱ・る【出張】
※真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉五二「山石の角が出張(デッパ)ってをりますから」
でっ‐ぱり【出張】
〘名〙 出っぱっているもの。また、出っぱっているところ。でばり。
※襖(1911)〈志賀直哉〉「一棟の二階の屋根一ぱいに造った大きな『出ッぱり』の上に」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出張
1989年公開の日本映画。監督・脚本:沖島勲、撮影:大津幸四郎。出演:石橋蓮司、原田芳雄、常田富士男、佐藤慶、松尾嘉代、吉沢健、外波山文明ほか。第44回毎日映画コンクール男優助演賞(原田芳雄)受賞。
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