デジタル大辞泉
「尸解」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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尸解 (しかい)
shī jiě
中国,道教における仙人になる方法の一つ。晋の葛洪(かつこう)の《抱朴子》では,現世の肉体のまま虚空に昇るのを天仙,名山に遊ぶのを地仙,いったん死んだ後,蟬が殻から脱け出すようにして仙人になるのが尸解仙であるとし,尸解仙を下位に置く。だが梁の陶弘景が完成した茅山派道教では,この尸解を登仙の方法として重視し,剣を身体の代りに現世に残して仙人となる剣解法を重んじた。段成式の《酉陽雑俎(ゆうようざつそ)》でも,宝剣を用いた尸解が尊ばれ,唐代における剣解の説の流行を示している。
執筆者:砂山 稔
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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普及版 字通
「尸解」の読み・字形・画数・意味
【尸解】しかい
道術によって、魂が外に脱すること。〔後漢書、方術、北海王和平伝〕性、
を好む。自ら以(おも)へらく、當(まさ)に仙なるべしと。~後弟子夏榮、其の尸解せるを言ふ。字通「尸」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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尸解
しかい
Shi-jie
中国の神仙思想や道教で,人がいったん死んだのちに生返り,他の離れた土地で仙人になることをいう。また,このような仙人を尸解仙という。尸解には,死体を残して霊魂のみが抜け去るものと,死体が生返って棺より抜け出るものとがある。前者の場合も,死体は腐敗せず,あたかも生きているがごとくであるという。葛洪の『抱朴子』では,昇天する天仙や名山に遊ぶ地仙よりも,尸解仙が低い地位におかれている。これは不死であるはずの仙人が死の形をとるからである。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の尸解の言及
【不老不死】より
…いつまでも若く永遠に生きたいという人間の根源的な願望は,中国では神仙道教の教義に結実した。古代的不老不死の観念を,(1)若さを保ったまま永生を得る,(2)いったん死んでからよみがえる,という二つの型に分けるとすれば,処女のような肌をした[藐姑射](はこや)の仙人や白日昇天(ある日突然身体が軽くなって昇仙する)などは前者であり,尸解(しかい)(みせかけの死のあと棺中に剣や杖を残して仙人の仲間入りをする)などは後者に属する。【三浦 国雄】
[東洋医術]
紀元前の思想家で道教の祖とされている老子は,〈谷神篇〉の中で〈不死の道は玄牝(げんぴん)に在り〉といっている。…
※「尸解」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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