(読み)サツ

デジタル大辞泉 「撮」の意味・読み・例文・類語

さつ【撮】[漢字項目]

常用漢字] [音]サツ(漢) [訓]とる つまむ
〈サツ〉
つまんで取る。つまむ。「撮土撮要
写真をとる。「撮影

さつ【撮】

容積単位。中国旧制の単位としては、しゃくの10分の1。尺貫法の単位としては、の10分の1。勺の100分の1。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「撮」の意味・読み・例文・類語

さつ【撮】

  1. 〘 名詞 〙 容積の単位の一つ。勺(しゃく)十分の一。一説に勺の百分の一。
    1. [初出の実例]「凡諸使食法、官人日米二升〈略〉塩一勺五撮」(出典:延喜式(927)二六)
    2. [その他の文献]〔漢書‐律歴志上〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「撮」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 15画

[字音] サツ・サイ
[字訓] つまむ・とる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は最(さい)。最()は(ぼう)と取に従い、取は馘耳(かくじ)(討ち取って左耳を切る)。それを覆うようにしてとり集めることをいう。撮は指先でつまむようにして取る意。〔説文〕十二上に「四圭(けい)なり。一に曰く、兩指もて撮(と)るなり」とあり、量の単位をいう。〔玉〕には「三指もて取るなり」とする。〔本草綱目、序例上〕に「丸散刀圭と云ふ、方寸の匕(さじ)を十するの一なり。准(なぞら)ふること、梧桐の子(み)の大いさの如し。~一撮なるは四刀圭なり。~十撮を一と爲し、十を一合と爲す」とみえる。〔説文〕のいう四圭とは四刀圭。一圭は六十四黍、四圭は二百五十六黍の量にあたる。

[訓義]
1. とる、つまみとる、指でつまみとる。
2. あつめる、すべる、一まとめにする。
3. 量の単位、散薬の量で四刀圭分。
4. 髪づつみ、もとどり、髪をまとめる。
5. とらえる。

[古辞書の訓]
名義抄〕撮 トル・スブ・ノブ 〔立〕撮 ツカム・トル・ホル・コキル 〔字鏡集〕撮 スベテ・ツマム・ニギル・ノブ・スブ・トル・ホル

[語系]
撮tsuat、最tzuat、tshuatは声義近く、みな集まりとる意がある。蛆虫などが集まり食う意。またdzhoan、dzuanも声近く、多くよせ集める意。取・最は馘耳の象であるから、小さなものを多く集めることをいう。

[熟語]
撮影撮管・撮記撮襟・撮空・撮口・撮合撮算撮取撮述撮抄撮壌撮染撮題撮徒・撮土・撮・撮風撮餠・撮摩・撮薬・撮擁・撮要・撮略・撮弄・撮録
[下接語]
一撮・会撮・攫撮・括撮・簡撮・抄撮・抱撮

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android