砂漠化(読み)サバクカ

精選版 日本国語大辞典 「砂漠化」の意味・読み・例文・類語

さばく‐か‥クヮ【砂漠化】

  1. 〘 名詞 〙 主として熱帯亜熱帯の比較的降雨が少ない地方で、植生が破壊されて砂漠が広がる現象濫伐、焼き畑農業、過放牧などが原因であると考えられている。
    1. [初出の実例]「華中平野は内陸性気候になって砂漠化する」(出典:日本沈没(1973)〈小松左京〉一)

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百科事典マイペディア 「砂漠化」の意味・わかりやすい解説

砂漠化【さばくか】

植生の減少,塩類化,砂の移動などにより砂漠的な状況が拡大すること。原因は干ばつなどの自然要因と,過放牧,開発の失敗などの人為的要因がある。サハラ砂漠南縁のサヘル地域では1968年―1973年の大干ばつによって砂漠化が進んだ。他にも中国,モンゴルインドパキスタンチリオーストラリアなどで深刻な問題となっており,国連環境計画は1977年に〈国連砂漠化防止会議〉を開催した。1994年〈砂漠化防止条約〉(深刻な干ばつまたは砂漠化を経験している国々,特にアフリカにおける砂漠化の防止に関する国連条約)が採択され,1996年12月に発効した。現在各国NPO緑化など砂漠化防止のために活動している。→砂漠
→関連項目環境難民西暦2000年の地球

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「砂漠化」の意味・わかりやすい解説

砂漠化
さばくか
desertification

国連環境計画 UNEPが 1990年2月に採択した定義によると,世界の乾燥地域,半乾燥地域および半湿潤地域における人間活動による悪影響に起因する土地の生産力の低下現象をいう。アフリカでは干魃食糧生産力の増加を上回る人口増加を背景とした過耕作・過放牧・薪炭材の過剰伐採によって砂漠化が引き起こされ,農業生産力の低下,飢餓・栄養不足人口の増加,薪炭エネルギーの供給不足などの深刻な被害をもたらしている。砂漠化の原因としては,気候の乾燥化という自然的要因と,許容限度をこえた人間活動による人為的要因とが考えられるが,地域住民の貧困と人口増加も背景にあり,問題をより複雑にしている。このため砂漠化を防止するには,雨水の有効利用,家畜増頭の抑制や造林による生態系の維持・保全といった直接的な対策とあわせて,人口・食糧・エネルギーなどの問題を総合的に解決していくことが重要である。こうした地球規模の環境問題に対処するため,1992年6月の環境と開発に関する国連会議において,21世紀へ向けての行動計画アジェンダ21が採択された。このなかで早急に砂漠化対処条約の策定が求められ,政府間交渉委員会が設置された。1994年6月,第5回交渉委員会において,砂漠化対処条約(深刻な干ばつ又は砂漠化に直面する国〈特にアフリカの国〉において砂漠化に対処するための国際連合条約 UNCCD)が採択され,1996年12月に発効した。

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最新 地学事典 「砂漠化」の解説

さばくか
砂漠化

desertification

気候変動や人為的インパクトによって生じた土地の荒廃や植生の退行現象。人為的インパクトとしては,開墾・燃料・用材のための樹木の伐採,耕作,放牧,灌漑,道路建設,鉱山開発,観光開発,レクリエーションの一つであるサンドバギー(オフロードドライブ)などによる。砂漠化の具体的な現象は土壌や河川水の塩性化,土壌侵食,あるいは飛砂(砂丘の再活動)などとして発現し,食糧問題や土砂災害,環境悪化などを引き起こす。

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世界大百科事典(旧版)内の砂漠化の言及

【国連環境計画】より

…本部はケニアの首都ナイロビに置かれている。発足以来,地球環境モニタリング・システム(GEMS)をはじめとする地球の汚染状況の的確な把握や,国際条約・協定の締結,環境保全に関する各種国際会議の開催・支援の活動を続けており,オゾン層保護条約の条約案の作成やウィーンにおける会議の開催やモントリオール議定書策定のための作業部会の設置(〈オゾン層〉の項を参照),地球温暖化防止条約づくりのための交渉(〈国連環境開発会議〉の項の[地球温暖化防止条約]を参照),砂漠化防止対策など多くの重要施策を手がけてきている。 砂漠化防止対策については,1968‐73年のアフリカ・サヘル地域の干ばつを背景として,UNEPは1977年に〈国連砂漠化防止会議〉を主催,この会議をうけてUNEP内部に〈砂漠化防止計画活動センター〉を設立,活動を続けてきた。…

※「砂漠化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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