デジタル大辞泉
「アンドレーエフ」の意味・読み・例文・類語
アンドレーエフ(Leonid Nikolaevich Andreev)
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アンドレーエフ
(Ljeonid Nikolajevič Andrjejev レオニード=ニコラエビチ━) ロシアの作家。二葉亭四迷の訳で知られる「血笑記」などの作がある。(一八七一‐一九一九)
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アンドレーエフ
Leonid Nikolaevich Andreev
生没年:1871-1919
ロシアの小説家,劇作家。ヨーロッパ・ロシア中部の町オリョールに生まれた。モスクワ大学法学部を卒業,弁護士の助手として働いている間に,新聞社から裁判記録執筆の依頼を受けたのがきっかけで作家活動に入った(1898)。ゴーリキーの推奨もあって,またたく間に流行作家となり,1905年をピークとして,当時ロシアでは最も人気のある作家のひとりであった。その作品は当初の写実的な傾向から,表現主義的ないしは象徴主義的な作風に転じていった。もともと憂鬱症気質であったうえ,ショーペンハウアーの影響もあり,全体としてペシミスティックな傾きを示す。死と性の問題をめぐって,生の意味,存在の意味を問う作品が多い。戦場における恐怖を扱った《赤い笑い》(1904),ともされた1本の蠟燭に人の一生を象徴したドラマ《人の一生》(1907),テロリストの暗殺未遂事件を題材とした《七死刑囚物語》(1908)などがある。10年代に入るや,創作力はとみに衰え,17年の革命の際には,白衛軍を支持して,反ボリシェビキ運動に加わったが,失意と落胆のなかで病におかされ,間もなく世を去った。日本では,明治末期から大正年代へかけて,集中的に翻訳,紹介された。生理や肉体の状態,あるいは意識を通じて人間を描く手法は,現代人の不安を,また重い実存感覚を伝える真新しい手法として受けとめられ,夏目漱石,志賀直哉など,その影響を受けた作家は意外に多い。
執筆者:小平 武
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
アンドレーエフ
Andreev, Leonid Nikolaevich
[生]1871.8.21. オリョール
[没]1919.9.12. フィンランド,ネイバラ
ロシアの小説家。測量技師の家に生れ,苦学しながらモスクワ大学法学部を卒業。弁護士を開業したが,うまくゆかず,学生時代から手を染めていた文筆で生計を立てはじめた。ちっぽけな人間への同情を示した『ベルガモートとガラーシカ』 Bergamot i Garas'ka (1898) がゴーリキーの目に留まり,彼の推薦で『ズナーニエ』派の文学グループに入り,『沈黙』 Molchanie (1901) ,『むかしむかし』 Zhili byli (01) をはじめ,『壁』 Stena (01) ,『霧の中』V tumane (02) ,『思想』 Mysl' (02) ,『深淵』 Bezdna (02) などの作品を矢つぎばやに発表して,20世紀初頭のロシアにおける一流小説家になった。 1917年の十月革命に敵意をいだいてフィンランドへ亡命,そこで死亡。「雪どけ」後,再評価されている。おもな作品には『ワシーリイ・フィベイスキーの一生』 Zhizn' Vasiliya Fiveiskogo (03) ,『赤い笑い』 Krasnyi smekh (04) ,戯曲3部作『星の世界へ』K zvezdam (05) ,『人間の一生』 Zhizn' cheloveka (06) ,『サッバ』 Savva (06) などのほか,彼の最大傑作である『七死刑囚物語』 Rasskaz o semi poveshennykh (08) がある。
アンドレーエフ
Andreev, Vyacheslav Andreevich
[生]1890
[没]1945
ソ連の彫刻家。主要作品,1939年ニューヨーク万国博覧会のソ連館記念碑。
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「アンドレーエフ」の意味・わかりやすい解説
アンドレーエフ
ロシアの小説家,劇作家。20世紀初頭に革命への同情的立場からペシミズム,神秘主義への道をたどる。小説に《血笑記》(1904年),《七死刑囚物語》(1908年),戯曲に《人の一生》(1907年)など。十月革命後は国外へ亡命。日本では明治末期から翻訳され,夏目漱石など多くの作家が影響を受けた。
→関連項目昇曙夢
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アンドレーエフ
生年月日:1895年10月30日
ソ連の政治家
1971年没
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報