大楠山(読み)おおぐすやま

改訂新版 世界大百科事典 「大楠山」の意味・わかりやすい解説

大楠山 (おおぐすやま)

神奈川県,三浦半島の中心部にある山。標高241m。横須賀市に属する。半島が突出する南の方向と直角に3列の山脈が走り,北に鷹取山(139m),南に武山(200m)があり,大楠山はその中間にある。高度は低いが,東に東京湾,西に相模湾を望み,北西には丹沢箱根,富士,南西には伊豆半島と伊豆大島が眺望できる。京浜急行の安針塚駅からW.アダムズ三浦按針)の墓のある塚山公園を経て約2時間で頂上に達する。東方の小丘には中世の土豪三浦氏の居城衣笠城跡がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大楠山」の意味・わかりやすい解説

大楠山
おおぐすやま

神奈川県横須賀市(よこすかし)のほぼ中央部にあり、三浦半島の最高峰。標高241メートル。三浦半島の中央からやや西寄りを北西―南東方向に走る地塁性山地(大楠山地)の主峰で、全山がスダジイクヌギコナラなどの二次林の緑一色に覆われ、野鳥群棲(ぐんせい)している。頂上はカヤ低木で遮るものがなく、近くは三浦半島、浦賀(うらが)水道、相模(さがみ)湾、遠くは房総(ぼうそう)・伊豆両半島、伊豆諸島、箱根(はこね)、富士、丹沢、大山などが視界に入り展望は広大。稜線(りょうせん)には自然歩道が開かれ、按針塚(あんじんづか)、衣笠城跡(きぬがさじょうせき)、浄楽寺(じょうらくじ)などをあわせて京浜からの日帰り行楽コースとして訪れる者が多い。京浜急行電鉄安針塚(あんじんづか)、JR横須賀線衣笠両駅から登山路をたどり、また国道134号に沿う芦名(あしな)から車で、葉山町木古庭(きこば)からハイキング道で達せられる。

[浅香幸雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大楠山」の意味・わかりやすい解説

大楠山
おおぐすやま

秋名山 (あきなやま) ともいう。神奈川県南東部,三浦半島の横須賀市中央にある山。標高 241m。三浦半島の最高点で,東京湾,相模湾,富士山など広大な展望が楽しめる。東京湾側と相模湾側からハイキングコースがある。塚山公園内に史跡の按針塚 (アダムズ〈三浦按針〉の墓) がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「大楠山」の解説

大楠山

神奈川県横須賀市にある山。標高241メートル。三浦半島の最高峰。北東麓にハナショウブの名所、横須賀しょうぶ園がある。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

事典・日本の観光資源 「大楠山」の解説

大楠山

(神奈川県横須賀市)
関東の富士見百景」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

世界大百科事典(旧版)内の大楠山の言及

【三浦半島】より

…丘陵部は南北に帯状に三分され,その境は逗子の田越川をさかのぼり,東京湾岸の長浦湾に至る線と,葉山の下山川をさかのぼり,浦賀水道に流出する平作(ひらさく)川の谷に出る線である。北帯には円海山,天台山,鷹取山などがあり,中帯には二子山,畠山,南帯に半島の最高所大楠(おおぐす)山(241m),武山,富士山がある。半島の海岸線は屈曲に富み,東京湾岸には長浦湾,横須賀湾,浦賀水道には浦賀湾があり,いずれも良港となっている。…

※「大楠山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android