アガデス(読み)あがです(英語表記)Agades

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アガデス」の意味・わかりやすい解説

アガデス
Agadez; Agades

ニジェール中部の都市。アガデス県の県都。ニアメー北東約 740km,アイル山地南端に位置する。古来サハラ砂漠縦断交易路の要地で,15世紀にはトゥアレグ族の王国の首都として繁栄した。1904年フランスが占領。今日でもトゥアレグ族の遊牧民の中心地で,皮革などの畜産物や穀物,野菜などの集散地。周辺で産するスズ岩塩に加え,北方のアルリトでウラン鉱が開発され,県都としての重要性が高まっている。アルジェリアアルジェからギニア湾にいたる南北路と,ニアメーにいたる東西路(ウラン道路)の交点であり,国内空港もある。高さ 27mに及ぶ日干し煉瓦と泥でできたモスクなどを含む歴史地区が 2013年世界遺産の文化遺産に登録された。人口 7万8289(2001)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アガデス」の意味・わかりやすい解説

アガデス
あがです
Agades

アフリカ北西部、ニジェールのほぼ中央にあるオアシス都市アハガル山地から南へ続くアイル山地の南麓(なんろく)にある。人口11万5100(2002推計)。地中海岸からアルジェリアのタマンラセットを通りブラック・アフリカ諸地方へ達する隊商ルートの結節点として古くから栄え、新しく整備されたサハラ縦断道路の終点でもある。皮革、銀細工が行われ、付近には岩塩、スズ、タングステン、ウランの鉱山がある。かつてはトゥアレグ王国の首都であった。

[藤井宏志]

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