コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

おとり捜査 おとりそうさ

6件 の用語解説(おとり捜査の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

おとり捜査
おとりそうさ

捜査方法の一種で,おとりを使って罪を犯すよう誘惑し,犯罪の実行を待ってただちにこれを逮捕すること。薬物事犯の捜査などで用いられることがある。おとり捜査によって誘発され,犯罪を犯した者に刑事責任を問いうるかどうかについては見解の対立が存するが,最高裁判所は,おとり捜査は犯罪の成否および訴訟手続になんら影響を及ぼさないとしている。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

おとり捜査

おとり捜査は、捜査員やその依頼を受けた協力者が身分や意図を隠して相手方に犯罪の実行を働きかけ、犯罪に着手したところを検挙する手烹大麻不法所持事件を巡る04年7月の最高裁判決で「直接の被害者がいない薬物犯罪などの捜査で、通常の捜査方法だけでは摘発が困難な場合、機会があれば犯行を行う意思があると疑われる者を対象に行うことは、刑事訴訟法に基づく任意捜査として許される」と、限定的に認める判断が示された。

(2008-03-08 朝日新聞 朝刊 1社会)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉プラスの解説

おとり捜査

英国の作家ブライアン・フリーマントルがジョナサン・エヴァンス名義で書いた冒険小説(1985)。原題《The Laundryman、〈別〉Dirty White》。

出典|小学館
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

おとりそうさ【おとり捜査】

捜査機関またはその協力者(おとり)が犯罪を犯しそうな者に接近して犯罪に導き,犯罪の実行をまってこれを捕らえる捜査方法。従来,日本では,ヨーロッパ諸国にならって,おとりを教唆犯として罰しうるかという点のみが問題とされ(アジャン・プロボカトゥールagent provocateur(〈教唆する刑事巡査〉)の問題),犯罪実行者は当然罰しうるとされていた。しかし,国家がみずから犯人を作り出しながらこれを捕らえて罰するというのは不公正の感を免れず,アメリカでは犯罪実行者の処罰自体を問題にする(わな(エントラップメントentrapment)の理論)。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

知恵蔵miniの解説

おとり捜査

捜査方法の一種。捜査機関員またはその協力者が「おとり」となって、被疑者に罪を犯すよう働きかけ、犯罪者の発見・逮捕を行うこと。おとり捜査は、国家が自ら誘発して犯人をつくり出す(犯意誘発型)、あるいは犯行を行いやすい状況を作り出し犯罪を引き起こさせる(機会提供型)という手法であることから、おとりが教唆犯とならないかどうか、捜査自体に違法性はないかなど議論が続けられている。最高裁判所による判例(1953年)では、おとり捜査は実体法上及び訴訟法上なんら影響しないと解しており、2004年の最高裁判決では条件付きでおとり捜査は認められるとしている。銃刀法違反罪で98年に有罪判決を受けたロシア人男性が裁判のやり直しを求めた裁判では、16年3月3日に札幌地方裁判所が捜査機関による行きすぎたおとり捜査であり違法と判断、再審を認める決定を下している。

(2016-3-6)

出典|(株)朝日新聞出版発行
(C)Asahi Shimbun Pubications Inc
本事典の解説の内容はそれぞれの執筆時点のものです。常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

おとり捜査
おとりそうさ

捜査機関が犯罪者の発見・逮捕のため、自らまたは第三者を「おとり」にして犯罪を誘発し、この犯人を現行犯として逮捕しようとする捜査方法。麻薬犯罪など密行性と常習性の強い犯罪にこの捜査方法が用いられる。おとり捜査がこれにより誘発された犯人に対する罪責の有無に影響を与えるかにつき、判例(最高裁判所決定昭和28年3月5日、最高裁判所刑事判例集7巻3号482頁)は実体法上および訴訟法上なんら影響しないと解している。しかし、学説には、憲法第31条のデュー・プロセス法の適正な手続)違反などを根拠に、この捜査そのものが違法であると解する見解もある。なお、おとり捜査により犯罪を誘発する行為が犯罪を構成するかにつき、とくに未遂の教唆またはアジャン・プロボカトゥールagent provocateur(フランス語)の問題として大いに争われている。アジャン・プロボカトゥールとは、他人を教唆して犯罪の実行を決意させ、被教唆者が実行に着手するのをまって逮捕したり告発したりする者をさし、「警察の犬」などと訳される。とくに、ルイ14世当時、治安対策の一つとしてしばしば用いられた。この点につき、初めから未遂に終わらせる意図で犯罪を教唆するのは教唆犯の故意を欠くから不可罰であると解する見解もあるが、通説・判例は、被教唆者の行為が未遂犯にあたる以上、これを教唆するのも未遂犯の教唆として可罰的であると解している。[名和鐵郎]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

おとり捜査の関連キーワード捜査囮捜査公開捜査司法警察職員捜査機関捜査本部捜査協力者犯罪捜査規範告訴と告発捜査と捜索

今日のキーワード

朝鮮大学校

東京都小平市にある在日朝鮮人子弟のための学校。1956年設立,1968年各種学校として認可。朝鮮総連系の東京朝鮮学園が経営。大学教育に準ずる民族教育を目的とし,4年制の文学,歴史地理,政治経済,経営,...

続きを読む

コトバンク for iPhone

おとり捜査の関連情報