カーディフ(英語表記)Cardiff

デジタル大辞泉 「カーディフ」の意味・読み・例文・類語

カーディフ(Cardiff)

英国ウェールズの都市。ウェールズの南部ブリストル海峡に注ぐタフ川の河口に位置する港湾都市産業革命期に石炭の輸出港として急速に発展。20世紀末より臨海地区の再開発が進む一方カーディフ城ランダフ大聖堂などの歴史的建造物も数多く残る。カージフ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カーディフ」の意味・わかりやすい解説

カーディフ
Cardiff

イギリスウェールズ南東部の都市,ウェールズの首都。単一自治体(ユニタリー unitary authority)。ウェールズ語では Caerdydd。旧グラモーガン県に属する。1974年の自治体再編でサウスグラモーガン県の県都,および一地区となり,1996年に単一自治体となった。ロンドンの西約 240km,ブリストル海峡最奥部の北岸に位置する港湾都市で,タフ川の河口にある。75年頃ローマ人が築いた砦の跡に 1090~93年にノルマン人が要塞を築き,ウェールズ攻略の拠点とし,さらに約 50年後ここに城を建設した。町はこの城のまわりに形成され,中世には多くの勅許状を得て市場町として,また周辺一帯の農産物積出港として繁栄。しかし大きく発展したのは 19世紀に入ってからで,1801年にわずか 1018人であった人口はその後 100年間に急増した。これは背後の豊かな南ウェールズ炭田に広がる鉱工業地帯との連絡交通網が整備され,また小河港に代わって大規模な新港が建設された結果で,20世紀初めには世界最大級の石炭積出港に発展。その後石炭産業の斜陽化に伴って積出量が激減,1963年に石炭の積み出しは完全に停止したが,その後も南ウェールズ全域を商圏とする商業都市として繁栄した。また工業中心地としても重要で,機械をはじめ,製粉,食品,ビール醸造,たばこ,繊維,自動車部品など多種にわたる工業がある。城や大聖堂のほかは歴史的な建築物はほとんどないが,シビック・センター,ウェールズ国立博物館,ウェールズ国立戦争記念館などの著名な近代建築があり,ウェールズ大学本部をはじめとする教育・文化施設も多い。面積 139km2。人口 31万6800(2004推計)。

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改訂新版 世界大百科事典 「カーディフ」の意味・わかりやすい解説

カーディフ
Cardiff

イギリス,ウェールズ南西部,サウス・グラモーガン州の工業都市で州都。人口32万7706(2001)で,ウェールズ最大。地名は〈タフ川の要塞〉の意。ブリストル海峡の北岸,タフ川の河口部に位置し,背後に南ウェールズ炭田を有するため,20世紀初期までは良質のカーディフ炭を中心とする世界最大の石炭輸出港として繁栄した。現在は港湾地区で造船,製鉄,機械,食品加工などの工業が発達する。町の起源は,75年ころにタフ川の渡河点に建設されたローマ軍の要塞にあり,その廃墟にノルマン征服後の1090年,グロスター伯がカーディフ城を築いた。城外には交易中心としての町が建設され,1147年までには領主から交易・自治権も得ていたが,国王により正式に自治都市と認められるのは1608年である。しかし都市としての本格的な発展は,南ウェールズの炭田と鉄山の開発された19世紀以降であり,西郊の司教都市ランダフなどを合併して成長,1955年にはウェールズの主都となった。市内にはノルマン風城塞のほか,15世紀に再建されたセント・ジョン教会,1883年創立のカーディフ大学,およびウェールズ国立博物館などがある。1941年にはドイツ軍の空襲で大打撃を受けた。
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百科事典マイペディア 「カーディフ」の意味・わかりやすい解説

カーディフ

英国西部,ウェールズ南部の港湾都市。サウス・グラモーガン州の州都で,ウェールズの事実上の中心と目されている。ブリストル湾に臨む。中世の城を中核に市街が発達,19世紀に石炭積出港として急速に発展。製鉄,金属,化学,製粉,ビールなどの工業が行われる。カーディフ大学(1883年創立),ウェールズ国立博物館がある。34万6090人(2011)。

カーディフ

イギリスの撮影監督,映画監督。ノーフォークの生まれ。マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガー監督作品の《黒水仙》(1947年)でアカデミー撮影賞受賞。他に,パウエル&プレスバーガーの《赤い靴》(1948年),ジョン・ヒューストン監督作品の《アフリカの女王》(1951年)などの撮影を担当した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カーディフ」の意味・わかりやすい解説

カーディフ
かーでぃふ

カージフ

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