西アフリカのガーナ第2の都市。人口62万8000(2002)。首都アクラの北西約200kmの内陸にあり,アシャンティ州の州都である。この州はカカオの産地であるが,その集散地として道路が発達し,アクラおよびタコラディ港とは幹線道路と鉄道で結ばれている。商工業の中心であるほか,科学技術大学などの高等教育機関,博物館,農業試験場がある。17世紀末にアシャンティ(アサンテ)王国が成立し,1700年頃にクマシがその王都として建設された。19世紀にイギリスと激しく戦ったアシャンティ王国は1896年に敗れ,1901年にイギリス植民地ゴールド・コーストに併合された。アシャンティ王国には金の産出が多く,その王の権力と住民の団結のシンボルは,1700年頃天空から降下したという〈黄金の腰掛けGolden Stool〉である。1897年からイギリスによる近代的都市建設が始まり,1943年から市議会が置かれた。
執筆者:西野 照太郎
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西アフリカ、ガーナ中部にある同国第二の都市。アシャンティ州の州都で、同州の政治、経済、文化の中心地である。熱帯雨林地帯の標高300メートルに位置する。人口61万0600(2001推計)。17世紀にアシャンティ王国のオセイ・ツツによって建設され、同国の首都となり、現在のガーナ北部と南部海岸地方をつなぐ通商路にあたっていた。20世紀初頭イギリスの植民地となってから、ココア栽培の中心地として発展した。ガーナの伝統的な織物ケンテの生産地として知られ、クマシ科学技術大学がある。
[中村弘光]
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