グアヤコール(読み)ぐあやこーるでーたのーと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「グアヤコール」の意味・わかりやすい解説

グアヤコール(データノート)
ぐあやこーるでーたのーと

グアヤコール
分子式C7H8O2
分子量124.1
融点28.3℃
沸点205℃
屈折率(n) 1.5411

グアヤコール
ぐあやこーる
guaiacol

正しくはo(オルト)-メトキシフェノールあるいは2-メトキシフェノールという。グアヤック樹脂の乾留によって得られたのでこの慣用名がある。またブナの木(もく)タール中にも含まれる。特異臭のあるやや黄みを帯びた白色結晶。1,2-ジヒドロキシベンゼン(慣用名カテコール)やo-メトキシアニリン(慣用名o-アニシジン)から製造される。香料バニリンの製造に利用される。水にはわずかにしか溶けないが、有機溶媒に溶ける。

[徳丸克己]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グアヤコール」の意味・わかりやすい解説

グアヤコール
guaiacol

ο-メトキシフェノール,カテコールモノメチルエーテルともいう。化学式 C6H4(OCH3)OH 。カテコールのメチル化によってつくられる。グアヤク脂の乾留物に存在する。 28℃で固化する。特異臭のある白色か淡黄色の固体で,光や空気の存在で褐色を帯び,液体になりやすい (沸点 204~206℃) 。バニリンの実験室的製造原料,去痰剤として使われる。

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