ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コシアカツバメ」の意味・わかりやすい解説
コシアカツバメ
Cecropis daurica; red-rumped swallow
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スズメ目ツバメ科の鳥。腰の赤さび色が目だつのでこの名がある。ユーラシア南部とアフリカ中部の温帯から熱帯で繁殖,温帯のものは熱帯地方で越冬する。日本では3月下旬~4月下旬に渡来,9月上旬~11月下旬に渡去する夏鳥で,北海道まで分布するが,本州中部以北では少ない。首都圏での繁殖域は多摩川下流域付近までで,都区内ではほとんど繁殖していない。静岡県天竜市,熊本県人吉市などでは少数が越冬している。生息環境はツバメに類似するが,飛行高度はツバメより高く,イワツバメよりは低い。全長約18cm,ツバメよりやや大きく,上面は青色光沢ある黒色で,眼の後方と腰が褐色縦斑のある赤さび色,下面は淡褐色で顕著な黒褐色縦縞がある。体型はツバメに似て,長く深い燕尾をもつ。集団で営巣することが多く,小さい入口のある半とくり形の泥の巣を天井などの下につくる。そのため,トックリツバメの名がある。ジュリーッと濁った声で鳴く。
執筆者:内田 康夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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