中央アジア,ウズベキスタン共和国東部のフェルガナ盆地西側,ソフ川下流の都市。人口19万7450(2001)。フェルガナ盆地は有数の綿花,ブドウ栽培地帯で,この町にも綿花精製・化学肥料・食料品工業がある。10世紀にアラビア語フワーカンドKhuwākand等の名ですでに知られていたインド~中国間の隊商路の町。13世紀モンゴルに破壊された。1732年エスキ・クルガン要塞の場所に今日の町が生まれたが,その際12の門をもつ全長10kmの城壁が建設された。40年今の名を得,コーカンド・ハーン国(ホーカンド・ハーン国)の首都となる。1876年2月19日ロシア軍に占領され,ハーン国は滅びた。ソビエト権力は1917年12月7日に成立したが,それより先11月26日,ブルジョア民族主義者の勢力は特別地方ムスリム大会を開いてトルケスタンの自治を宣言し,〈コーカンド自治体Kokandskaya avtonomiya〉と呼ばれる政府を樹立したが、18年2月19~22日赤衛軍によって打倒された。
執筆者:木村 英亮
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ウズベキスタン共和国フェルガナ州の都市。フェルガナ盆地西部、ソーフ川の下流にある。人口20万6100(2001推計)、都市圏24万8740(2019推計)。タシケントに通じる鉄道、自動車道路の分岐点で、市の南方を大フェルガナ運河が通る。中国からの隊商路として10世紀に歴史に登場した。13世紀にはモンゴル軍の侵入によって壊滅したが、18世紀の初頭に再建されて、独立政権コーカンド・ハン国を樹立し、綿、絹の取引の中心地となった。1876年にはロシア軍に占領された。ソビエト政権樹立後は、近代的機械を備えた綿工業のセンターとなり、バターなどの食品工業も盛んになった。さらに油脂、農薬、過リン酸肥料、硫酸などの化学工業、石油精製、電気工業部門でも発展しつつある。
[山下脩二]
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