日本大百科全書(ニッポニカ) 「ストロボスコープ」の意味・わかりやすい解説
ストロボスコープ
すとろぼすこーぷ
stroboscope
周期的に点滅する光を運動体に照射することによって、静止したと同じような状態で運動体を観測する装置。物体の回転速度や機械の振動周期の測定に利用される。非周期的運動をするボールのような物体の連続写真を撮る目的で使われる周期的閃光(せんこう)発生装置をこのようによぶこともある。このようにして撮影された写真はストロボ写真とよばれる。
回転や振動のような周期的運動を観測する装置としては、肉眼・望遠鏡・顕微鏡などの前に周期的に開閉するシャッターを置くものと、周期的に点滅するストロボ放電管を用いるものとがある。明滅の速度が物体の運動周期と一致すれば物体は静止したように見える。たとえば、レコードの上に円板をのせて電灯や蛍光灯で見ると、レコードが正しい速度で回転するとき、ある帯が静止して見えるので回転数の調節に使われる。このような円板もストロボスコープの一種である。
[石川光男]