シュルーズベリー(英語表記)Shrewsbury

デジタル大辞泉 「シュルーズベリー」の意味・読み・例文・類語

シュルーズベリー(Shrewsbury)

英国イングランド西部、シュロップシャー州の都市セバーン川沿いに位置する。旧市街には11世紀創建のシュルーズベリー修道院やチューダー朝様式の民家をはじめ、歴史的建造物が数多く残る。また付近にアイアンブリッジ峡谷がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュルーズベリー」の意味・わかりやすい解説

シュルーズベリー
Shrewsbury

イギリスイングランド西部,シュロップシャーの行政府所在地。バーミンガム北西約 60kmにあり,セバーン川に臨む。戦略的要地にあったため,5世紀頃からウェールズの前哨基地として重要であったが,8世紀末アングロ・サクソンマーシア王国に併合された。エドワード在位 899~924)の治世には貨幣鋳造所があり,ウィリアム1世による土地調査書『ドゥームズデイ・ブック』(1086)には都市として記されている。12世紀以降ウェールズとの抗争にしばしば巻き込まれ,1283年にはエドワード1世が市にイギリス議会を招集した。1403年のシュルーズベリーの戦いに勝利したヘンリー4世王位を確立。中世末期ウェールズとの辺境地帯が政治的に安定したのち,ウェールズとの羊毛取引で繁栄。近代以降は工業都市で,鉄道車両工作機械,電機などの工業が発達。また周辺の農業地帯の集散地でもあり,大規模な家畜市場があり,麦芽製造なども行なわれる。歴史的建造物が多く,ノルマン朝時代に創建されたシュルーズベリー城や,1345年頃のステンドグラスのある聖メアリー聖堂,15~16世紀の木造家屋などが保存されている。チャールズ・R.ダーウィンの生地。人口 6万7126(2001)。

シュルーズベリー(公)
シュルーズベリー[こう]
Shrewsbury, Charles Talbot, Duke of

[生]1660.7.24. シュルーズベリー
[没]1718.2.1. ロンドン
イギリスの政治家。名誉革命の中心人物の一人。第 11代のシュルーズベリー伯の子で新教徒。 1688年ウィリアム3世への招請状に署名。オランダに渡ってウィリアムに合し,その侵寇軍とともに帰国。名誉革命後,国務大臣 (1689~90,94~98) をつとめ,その間,94年公爵を授けられた。一時政界を退いたが,1710年復帰し,ホイッグ党支持から和平派のトーリー党支持に変って,スペイン継承戦争の終結に努力。 14年アン女王死去に際して大蔵総裁となり,ハノーバー朝成立に尽力した。

シュルーズベリー(伯)
シュルーズベリー[はく]
Shrewsbury, John Talbot, 1st Earl of

[生]1384頃
[没]1453.7.17. カスティヨン
イギリスの貴族,軍隊指揮官。タルボット男爵リチャードの次男百年戦争オルレアンの攻囲に参加 (1429) するなど各地に転戦して勇名をはせ,ボルドーの占領に貢献したが,カスティヨンで敗北,戦死した。

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改訂新版 世界大百科事典 「シュルーズベリー」の意味・わかりやすい解説

シュルーズベリー
Shrewsbury

イギリス,イングランド西部,シュロップシャー中部にある農業都市で州都。人口5万9000(1981)。〈ノルマン人スクロッブの城Scrobb’s Burg〉が語源。セバーン川の上流に位置し,周辺農村地帯の中心都市として農産物集散・加工が行われ,とくに大規模な牛市は有名である。また農業機械,ディーゼルエンジンなどの工業もみられ,道路・鉄道交通の結節点をなす。ウェールズとの境界に近い戦略的位置を占め,旧市街はセバーン川の湾曲部に発達した。残存する城壁内には15~16世紀の木造家屋やステンド・グラスで知られるセント・メアリー教会など歴史的建築物が多い。郊外には1552年設立のシュルーズベリー・スクールや同校出身でもあるチャールズ・ダーウィンの生家がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シュルーズベリー」の意味・わかりやすい解説

シュルーズベリー
しゅるーずべりー
Shrewsbury

イギリス、イングランド中部、シュロップシャー県の県都。人口9万5896(2001)。バーミンガムの北西約60キロメートルにあり、セバーン川に接する。古代からウェールズへの門戸として軍事的に重要で、遺跡や歴史的建築物も多い。とくにチューダー様式の家屋が多く残ることで知られ、14世紀の聖メアリ教会はステンドグラスで有名。おもな産業は車両、工作機械などの製造業で、市の北部にはイギリス有数の家畜市場もある。

[井内 昇]

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