ナヒチェバン自治共和国(読み)ナヒチェバン(英語表記)Naxçıvan; Nakhichevan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナヒチェバン自治共和国」の意味・わかりやすい解説

ナヒチェバン〔自治共和国〕
ナヒチェバン
Naxçıvan; Nakhichevan

アゼルバイジャンに属する自治共和国。国土は飛び地になっていて,アゼルバイジャンの南西方にアルメニアとイランに囲まれて位置する。1924年設立。首都ナヒチェバン。地形は北東部の山脈から南西に向かって低くなり,イランとの国境をなすアラス川の中流部沿岸の平地にいたる。地震が多い地域であり,1931年には大地震に見舞われた。乾燥した大陸性気候で,平均気温は 1月-7~-4℃,7月 24~29℃。平地部から山麓にかけては乾燥したステップとなっていて,灌漑農業が行なわれる。住民の大半がアゼルバイジャン人。そのおよそ 4分の3が農山村に住み,コムギオオムギ綿花,タバコ,ブドウ,クワ,モモなどを栽培し,ヒツジ,ヤギ,ウマ,ウシなどを飼育する。工業では岩塩採掘,ワイン醸造,果実缶詰製造,木綿や絹の製糸などが行なわれる。アルメニアの首都エレバンバクーを結ぶ鉄道,エブラフとナヒチェバンを結ぶハイウェーが主要交通路。面積 5500km2。人口 38万4400(2008推計)。

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