デジタル大辞泉 「のに」の意味・読み・例文・類語
のに[接助・終助]
「それはまあ、よく忙しい―、気をつけておくれだ」〈人・娘節用・後〉
[終助]《の文末用法から》活用語の連体形に付く。不平・不満・恨み・非難などの気持ちを表す。「これで幸せになれると思った
「あれほど待って居てくんなといふ―」〈滑・浮世風呂・二〉
[補説]近世以降用いられ、近代になって多用されはじめた。他の逆接の助詞「けれども」「が」などに比べると逆接の意が強い。
( 1 )[ 一 ](ロ)の挙例のように断定の助動詞「だ」および形容動詞に付く場合、古くは終止形を受ける。しかし、「だ」については古くは連体形の「だ」も考えられ、語源の上からも連体形接続とする方が考えやすい。→助動詞「だ」。
( 2 )近代に入ると「色々な噂が耳に這入った筈なのに」〔或る女〈有島武郎〉前〕などのように「…なのに」という形が現われ始め、現在では「だのに」よりこの形の勢力が強くなっている〔湯沢幸吉郎「現代口語の実相」〕。
( 3 )「のに」は「に」に代わって元祿(一六八八‐一七〇四)の頃から現われるが数は少なく、江戸後期には多く使われるが、なお「に」の勢力も強い。現在では「のに」を用いるのが普通である。→接続助詞「に」。
( 4 )まれに文頭に来て接続詞的に用いられる。「まだ間がある。のに日は落ちた」〔虞美人草〈夏目漱石〉一四〕など。
( 5 )「此暑いのに、何が楽しみで気のつまる本を見る」〔咄・聞上手‐格子作り〕、「昨日あの降るのに夜通し歩いて」〔人情・春色雪の梅‐四〕のような「のに」は、接続助詞ではない。「此」「あの」は下に体言を期待する語であるから「の」は名詞的性格を持つ格助詞であり、「に」も格助詞と見るべきである〔湯沢幸吉郎「江戸言葉の研究」〕。
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