ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノーサンバーランド」の意味・わかりやすい解説
ノーサンバーランド
Northumberland
ノーサンバーランド(公)
ノーサンバーランド[こう]
Northumberland, John Dudley, Duke of
[没]1553.8.22. ロンドン
イギリスの貴族。 E.ダッドリーの長男。 1542年海軍長官。 44年エドワード・シーモア (のちのサマセット〈公〉 ) を助けてスコットランドに侵入。 46年ウォリック伯。 47年エドワード6世の即位にあたりサマセット公に協力して摂政団の一員となる。同年ピンキーでスコットランド軍を破り,49年 R.ケットの反乱を鎮圧。同年サマセット公を失脚させたのち,政治の実権を握る。 51年公爵に叙せられ,復活したサマセット公を捕えて,翌年処刑。祈祷書の制定など国教会の新教化を促進し,エンクロージャー反対を弾圧するとともに,貿易促進に努力。 53年4男のギルフォード・ダッドリーを王族の J.グレーと結婚させ,エドワード6世の死に際し,グレーを女王に擁立し勢力保全をはかったが,9日間で失敗。ロンドン塔で処刑された。
ノーサンバーランド(伯)
ノーサンバーランド[はく]
Northumberland, John Neville, Earl of
[没]1471.4.14. バーネット
イギリスの貴族。「国王製造人」と呼ばれたリチャード・ネビル (ウォリック〈伯〉 ) の弟。 1453年パーシー家と戦い,これがバラ戦争の発端となる。ヨーク家のエドワード4世を助けた功により,64年5月ノーサンバーランド伯家が創設された。ネビルがエドワード4世にそむいたときこれに加わり,王を敗走させたが,71年立直った王の軍と戦って敗死。
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