ファドゥーツ(読み)ふぁどぅーつ(英語表記)Vaduz

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ファドゥーツ」の意味・わかりやすい解説

ファドゥーツ
ふぁどぅーつ
Vaduz

中部ヨーロッパの小国リヒテンシュタイン公国の首都人口5043(1999)、5668(2019推計)。西のスイスとの国境を流れるライン川の谷底平野(標高470メートル)と、ドライ・シュウェステルン山地の麓(ふもと)の扇状地(標高565メートル)にまたがる。周りはブドウ畑と果樹園で、ひときわ高く大公の居城山腹に突出して、市の象徴となっている。首都とはいっても、農村的雰囲気をもつ町である。政府、議会、裁判所の所在地であるほか、綿紡績、機械部品などの工業と、ブドウ栽培を主とする農業および観光業が主要な経済活動である。宿泊設備は整っているが、通過観光客が多い。

[前島郁雄]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファドゥーツ」の意味・わかりやすい解説

ファドゥーツ
Vaduz

リヒテンシュタインの首都。ライン川上流右岸に位置する。 1322年頃文書にその名が現れた。シュワーベン戦争 (1499) により戦禍を受けたが,16世紀に復興侯爵の居城は 1905~16年に,16世紀の様式で修復されたもの。市立リヒテンシュタイン侯絵画館はリヒテンシュタイン家の世界的に有名なコレクション一部を展示している。市にはまた郵便博物館国立博物館もあり,観光客を集めている。人口 5208(2010)。

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