ヘルソン州(読み)ヘルソン(その他表記)Kherson

共同通信ニュース用語解説 「ヘルソン州」の解説

ヘルソン州

ウクライナ南北に流れるドニエプル川河口に位置する南部の州。小麦などの穀倉地帯が広がり、スイカ名産。川の東岸地域はクリミア半島と接し、重要な水源となっている。州都ヘルソンは西岸地域にあり、人口約30万人。東岸とはアントノフ大橋で結ばれる。帝政ロシア軍港となり、第2次大戦中はナチス・ドイツ軍に占領戦後港湾都市として栄えた。ロシア軍は3月に州全域を制圧。9月に一方的な併合を宣言した。(共同)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘルソン州」の意味・わかりやすい解説

ヘルソン〔州〕
ヘルソン
Kherson

ウクライナ南部の州。州都ヘルソンドニプロ川ドネプル川)下流域黒海沿岸平原にあり,南はペレコプ地峡クリミア半島クルイム半島)と隔てられている。ステップ温帯草原)地帯であるが,耕地化が進み,南部のアスカニヤノバ自然保護区を除き,草原はほとんどみられない。乾燥地域にあるので,ドニプロ川をせき止めてつくられたカホウカ人造湖からの水路による灌漑施設が整備されている。主要農作物はコムギオオムギイネヒマワリで,ブドウ,ウリなどの栽培も行なわれる。畜産はウシ,ブタ,ヒツジの飼育が中心である。工業は食品(缶詰,食肉,製粉,水産物加工),繊維(綿),化学(石油加工)などが発達している。また,黒海アゾフ海に面していることから多くの保養地がある。ミコライウマリウーポリを結んで東西に走る鉄道とハイウェーが州内を通り,水路としてドニプロ川が利用され,海岸には多くの港がある。面積 2万8461km2。人口 106万7876(2015推計)。

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