むつ(船)(読み)むつ

百科事典マイペディアの解説

むつ(船)【むつ】

日本最初の原子力船。特殊貨物(核燃料)運搬と乗員訓練を兼ねる原子動力実験船で,日本原子力船開発事業団により,1968年11月石川島播磨重工で起工,1969年6月進水,1974年初航海。母港は青森県むつ市。長さ130m,幅19m,8350総トン。熱出力3万6000kWの軽水型原子炉1基を積み,蒸気タービン1万馬力,巡航速力16.5ノット,燃料無補給で航続14.5万カイリ。1974年洋上における出力上昇試験中,国産原子炉の遮蔽(しゃへい)不備のため放射能漏れ事故を起こした。地元住民は〈むつ〉の寄航を拒否したため,長崎県佐世保港で改修,1982年母港に回航したが,以降原子炉は閉鎖された。1989年から新母港関根浜で実験を再開。1992年2月に一連の実験航海を終了。1995年6月原子炉格納容器は取り外されて陸上保管され,1996年8月船名を〈みらい〉と改め海洋観測船になった。
→関連項目原子力土本典昭

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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