メチルアミン(読み)めちるあみん(英語表記)methylamine

日本大百科全書(ニッポニカ) 「メチルアミン」の意味・わかりやすい解説

メチルアミン
めちるあみん
methylamine

脂肪族アミンの代表的なものの一つ。アンモニアの水素一原子をメチル基-CH3で置換した化合物。アンモニアに似たにおいの無色気体ニシンを漬けた塩水、肉を食べたイヌの尿中にみいだされる。また動植物質が腐敗分解するとアンモニアとともに生成する。メタノールメチルアルコール)と塩化アンモニウム塩化亜鉛とともに加熱すると得られる。水、エタノールエチルアルコール)、エーテルのいずれにもよく溶ける。普通、水溶液あるいは塩酸塩の形で取り扱われる。塩基性は、アンモニアよりも強い。

[務台 潔]


メチルアミン(データノート)
めちるあみんでーたのーと

メチルアミン
  CH3NH2
 分子式  CH5N
 分子量  31.1
 融点   -93.46℃
 沸点   -6.32℃
 比重   0.699(測定温度-10.8℃)
 臨界温度 156.9℃
 臨界圧  73.6気圧

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メチルアミン」の意味・わかりやすい解説

メチルアミン
methylamine

アンモニアの1個の水素原子をメチル基で置換した構造 CH3NH2 の化合物で,強いアンモニア臭をもつ気体。凝固点-93.5℃,沸点-6.3℃。アンモニアより強い塩基である。植物中にも見出されることがある。木酢中にも微量存在する。一般に動植物が腐敗分解するときアンモニアとともに生じる。メチルアルコール,塩化アンモニウムを塩化亜鉛と加熱することにより合成する方法がある。皮なめしに用いられたり,有機合成に使用される。

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