メースフィールド(読み)めーすふぃーるど(英語表記)John Edward Masefield

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メースフィールド」の意味・わかりやすい解説

メースフィールド
Masefield, John

[生]1878.6.1. レッドベリー
[没]1967.5.12. アビンドン近郊
イギリス詩人。早くから海洋に憧れて船員となり,アメリカ合衆国に渡って放浪,帰国して雑誌記者となり,詩作を始めた。詩集『海の歌曲』Salt-Water Ballads(1902)や物語詩『へぼ絵かき』Dauber(1913)などで認められ,以後,劇作,小説,評論など多方面で活躍。戯曲『忠義』The Faithful(1915)は「忠臣蔵」を題材にしたもの(→赤穂事件)。『シェークスピア論』Shakespeare(1911)はホーム・ユニバーシティ双書の一冊。1930年にはロバート・ブリッジズのあとを受けて桂冠詩人に任じられた。1935年メリット勲章を受章した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「メースフィールド」の意味・わかりやすい解説

メースフィールド
めーすふぃーるど
John Edward Masefield
(1878―1967)

イギリスの詩人。船乗りの出で、1902年『海水民謡詩集』を出版して海の詩人として一躍知られ、物語詩『永遠の慈悲』(1911)では酔いどれの乱暴者主人公として、社会の底辺に生きる人々への共感を示し注目された。とくに叙事詩真価を発揮し、男性的な力強さと豊かな青春叙情を歌い上げるロマンチックな詩風が人気を博した。1930年桂冠(けいかん)詩人に任命された。

富士川義之

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