日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヨウ化ナトリウム」の意味・わかりやすい解説
ヨウ化ナトリウム
ようかなとりうむ
sodium iodide
ナトリウムとヨウ素の化合物。ヨウ化水素のナトリウム塩である。ヨウ化カリウムと同様に、ヨウ素を鉄粉に作用させて得られる八ヨウ化三鉄を炭酸ナトリウムで処理して製造される。また、ヨウ素を水酸化ナトリウムと加熱反応させて得ることもできる。無水和物は無色の潮解性の結晶。水によく溶け、エタノール(エチルアルコール)、メタノール(メチルアルコール)、アセトンなどにも溶ける。水溶液から65℃以上では無水和物が、65℃以下では二水和物が結晶する。零下13.5~31.5℃では五水和物となる。医薬品としてヨウ化カリウムと同様に用いられるが、毒性は少ない。
[鳥居泰男]
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