ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ローザ」の意味・わかりやすい解説
ローザ
Rosa, João Guimarães
[没]1967.11.19. リオデジャネイロ
ブラジルの詩人,小説家。幼少年時代を奥地のウルクイア地方で過し,これが彼の地方主義的視野を形成したとされる。ベロオリゾンテ市で医学を修め,ミナスジェライス州奥地で診療に従事したが,のち外交官生活に入り,ボゴタ,パリなどの大使館に勤務。かたわら詩人としてデビューし,ブラジル文学アカデミーの詩部門賞 (1936) ,国立図書協会のマシャド・デ・アシス賞 (56) などを受賞。革新的作品で批評家の絶賛を博した。独特の造語が多く,難解なことで有名。 1963年ブラジル文学アカデミー会員。代表作,詩集『マグマ』 Magma (36) ,小説『サガラーナ』 Sagarana (46) ,『牧童マリアーノとともに』 Gom o Vaqueiro Mariano (52) ,『バレエ団』 Corpo de Baile (2巻,56) ,『大いなる奥地-細道』 Grande Sertão: Veredes (56) 。
ローザ
Rosa, Salvator
[没]1673.3.15. ローマ
イタリアの画家,銅版画家,詩人,音楽家。ナポリで A.ファルコーネに学び,おもにローマとフィレンツェで活躍,多方面に才能を示した。戦争画という独特な領域を開発し,また,光や大気の描写によって怪奇的な気分や感情の高まりを生み出し,特にイギリスで称賛され,ロマン主義的風景画の先駆となった。代表作『兵士と猟師のいる風景』 (ルーブル美術館) ,『戦争図』 (フィレンツェ,ピッティ美術館) 。
ローザ[リマ]
Rosa de Lima
[没]1617.8.24. リマ
ペルーの聖女。本名イサベル・デ・フロレス。「南米の花」と呼ばれる。富裕な家庭に生れたが,母の反対をおして隠遁と苦業の生活をおくり,1606年ドミニコ会第3会会員となった。没後南アメリカの保護聖人として 1671年列聖。
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