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アグリッパ[ネッテスハイムの] Agrippa von Nettesheim

世界大百科事典 第2版の解説

アグリッパ[ネッテスハイムの]【Agrippa von Nettesheim】

1486‐1535
ドイツの思想家。本名Heinrich Cornelius Agrippa。ネッテスハイムはケルン近郊の村で,一族の出身地であることからこの通称が生まれた。ルネサンスは数々の万能の天才または普遍人を生んだが,彼もその名に恥じない経歴と業績を残している。ケルン大学に学び,若くして神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の廷臣となり,後にはサボイア家に侍医として仕え,ドール大学,パビア大学では哲学を教授した。スペインとイタリアでは軍事顧問官となっている。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のアグリッパ[ネッテスハイムの]の言及

【オカルティズム】より

…フィレンツェではフィチーノがプラトンや新プラトン主義者たちの著作の翻訳を通じて,その弟子ピコ・デラ・ミランドラがヘブライ語=カバラ研究を通じて,それぞれ古代の隠された知をよみがえらせ,ルネサンス芸術の理論的支柱を提供した。北方ではピコの盟友ロイヒリンやトリテミウスの後をうけて,ネッテスハイムのアグリッパが,中世を通じてスコラ学的に形骸化され,わずかに悪魔学や天使学に退化した姿をとどめるのみだったオカルティズム理論を,錬金術や占星術のような自然界に依存する分野にはじめて適用した(《隠秘哲学》1531)。これ以後パラケルススが医学,錬金術,薬草学のような自然学の基盤の上に秘密の知を展開して,近代オカルティズム成立へと大きく転回せしめた。…

【魔術】より

…世界の中の人間の位置,自然の構造の新しい探究方法として,しかも当然のことながら,キリスト教的な世界観との融合を前提として,魔術はもう一つの知の体系たりえたのである。たとえばピコ・デラ・ミランドラは,魔術的な超自然的行為も結局は神に帰するものとして理解すべきであると説き,あるいはネッテスハイムのアグリッパは,異教的な魔術の存在を認めつつなお,カトリック信仰こそ真の魔術の源泉であると主張している。そうした場合の魔術(とくに〈自然魔術〉)は,〈すべての自然の事物と天界の事物とをひき起こす力を考察し,それらの間の相互関係を詳しく探究し,その間の目にみえない神秘的な力を知るための術〉であり,その知識を得ることによって,〈奇跡と思われるような驚くべきことを起こさせる〉ものである,と定義される。…

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