アウグストゥス(オクタウィアヌス)(英語表記)Augustus (Gaius Julius Caesar Octavianus)

山川 世界史小辞典 改訂新版 の解説

アウグストゥス(オクタウィアヌス)
Augustus (Gaius Julius Caesar Octavianus)

前63~後14(在位前27~後14)

古代ローマの初代皇帝。母はカエサルの姪。カエサルの養子。本名はガイウス・オクタウィウス。カエサル暗殺後,オクタウィアヌスと改名した。前43年にアントニウスレピドゥスと第2回三頭政治を成立させ,カエサル暗殺者を撃破した。さらにレピドゥス失脚後,前31年にアントニウスをアクティウムの海戦で破り覇権を握った。前28年元老院第一人者(プリンケプス)の称号を受け,さらに前27年アウグストゥスの称号を元老院から得,君主支配を始めた。その統治元首政(プリンキパトゥス)と呼ばれるが,名目上は共和政,実質上は帝政であった。内乱後の秩序の回復に努め,ローマ市の装いを新たにし,属州統治に力を尽くすなど内政の充実を図り,「ローマの平和」の時代をもたらした。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報