アスクレピアデス(英語表記)Asklēpiadēs; Asclepiades of Bithynia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アスクレピアデス」の意味・わかりやすい解説

アスクレピアデス
Asklēpiadēs; Asclepiades of Bithynia

[生]前124
[没]?
ギリシア医者アレクサンドリアに開業したが,のちにギリシア医学ローマに移した (前 91) 。その医学はガレノスの時代までローマで盛んに行われた。ヒポクラテスの体液病理説に反対で,投薬を好まず,マッサージ,水浴療法を重視した。病気急性慢性とに区別し,緊張けいれんを分け,気管切開の創始者といわれる。また,精神障害者に対する人道的取扱いの先駆者ともいわれる。

アスクレピアデス
Asklēpiadēs

前 270年頃在世のギリシアの詩人。ヘレニズム時代の代表的エピグラム詩人の一人学殖と繊細な感受性特色とする。『ギリシア詞華集』に約 40編の詩が収められている。

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世界大百科事典(旧版)内のアスクレピアデスの言及

【体質】より

…前5世紀半ばに生まれたヒッポクラテスや2世紀のガレノスは,体質を構成する因子は体液であると考え,体液の混和の乱れが病気の原因とする液体病理学説を唱えていた。それに対してアスクレピアデスAsklēpiadēs(前124‐前60)らは,人体はアトムからなり,アトムの異常によって発病するという固体病理学説を唱えていた。いずれも,臓器,組織,細胞という知識がなく,個人の特徴を全体的に分類しようとしていた。…

※「アスクレピアデス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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