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イシチドリ Burhinidae; thick-knees, stone-curlews

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

イシチドリ
Burhinidae; thick-knees, stone-curlews

チドリ目イシチドリ科の鳥の総称。全長 30~60cmで,イシチドリ属 Burhinus とオオイシチドリ属 Esacus の 2属 10種からなる。全体に褐色みの強い地味な羽色をしている。はやや長めでかなり太く,脚は長くてしっかりしている。眼は大きく,虹彩が黄色でよく目立つ。南極を除くすべての大陸の温帯から熱帯に分布するが,北アメリカではマミジロイシチドリ Burhinus bistriatus迷鳥として記録されているだけである。水辺から離れた半砂漠や乾燥した草原,サバナなどに生息する。陸地で暮らしているためか,体つきはチドリ類よりもむしろノガン類に似ている。渡りをするのはヨーロッパや南西アジアで繁殖するイシチドリ B. oedicnemus だけで,アフリカ北部で越冬する。どの種も夜行性で,おもに明け方や,夕方から夜間にかけて活動する。昆虫食だが,大型の種はトカゲ,ネズミなどさまざまな小動物もとる。

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世界大百科事典 第2版の解説

イシチドリ

チドリ目イシチドリ科Burhinidaeの鳥の総称,またはそのうちの1種を指す。この仲間は一見チドリ類に似るが,タゲリなどよりひとまわり大型で,眼が大きいのが特徴である。英名はthick‐knee。この科には世界で3属9種があり,ヨーロッパ南部,アフリカ,インド,南アジア,オーストラリア,南アメリカなど,旧世界の熱帯を中心に広く分布しているが,日本にはすんでいない。全長約35~50cm,くちばしは短く,頭は丸く,眼は著しく大きく,こわい顔つきをしている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イシチドリ
いしちどり / 石千鳥
thick-knee

広義には鳥綱チドリ目イシチドリ科に属する鳥の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。同科Burhinidaeは、南ヨーロッパ、アフリカ、南アジア、オーストラリア、中央・南アメリカに分布し、世界で9種が知られている。全長35~52センチメートル。頭部は大きく、目も大きい。足は長めで、足指は3本あるが後趾(こうし)はない。夜行性の鳥で、日中は藪(やぶ)や茂みに潜んでおり、夕暮れになると鳴き始め、活動する。
 種としてのイシチドリBurhinus oedicnemusは全長40センチメートル。全身褐色地に黒褐色の縦斑(じゅうはん)がある。ヨーロッパ、北アフリカ、アラビアやインドなどに分布し、荒れ地や石の多い砂漠地帯にすむ。巣は地面につくった浅いくぼみで、そこに2~3卵を産み、雌雄が交代で26日抱卵する。餌(えさ)は昆虫やミミズ、カタツムリなどのほかネズミ類をよく食べる。雌雄同色。夜行性のため目は大きい。長い足があり、速く駆けることができる。軽快に飛行するが、走る場合が多い。[柳澤紀夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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