イヌタデ

百科事典マイペディアの解説

イヌタデ

アカマンマ,アカノマンマともいう。タデ科の一年草。日本全土,アジアに広く分布。原野や路傍にはえる。茎は下部から枝分れして立ち,高さ30cm内外,広披針形の葉を互生する。托葉の縁には長毛がある。7〜11月,紅紫〜淡紅色の小さな花が穂状に密生してつく。近縁のオオイヌタデは茎が太く,高さ1m以上になり,葉は楕円状披針形で,托葉に毛がない。紅を帯びた白色の花が咲く。
→関連項目アイ(藍)

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世界大百科事典 第2版の解説

イヌタデ【Polygonum longisetum De Bruyn】

紅紫色の粒状の花を,赤飯にたとえてままごと遊びに用いるので,アカマンマともいうタデ科一年草(イラスト)。茎は分枝をくり返し,斜上または直立し,高さ20~50cm。地表に接した節より根を出し,叢生(そうせい)する。葉鞘(ようしよう)は筒状で等長の縁毛がある。花は密な穂状につき,花被片は淡紅色で5枚,開花後は紅紫色から淡褐色に変化し,三稜形で,長さ2mmの堅果を包む。おしべは8本,花柱は3本。1花鞘より7~8花を連続してつけるので,花期は長く6~10月。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イヌタデ
いぬたで / 犬蓼
[学]Polygonum longisetum De Bruyn

タデ科の一年草。茎は直立または斜上し、高さ20~50センチメートル、円柱形で普通は紅紫色を帯びる。葉は互生し、広披針(こうひしん)形または披針形で先端がとがり、縁(へり)と裏面脈上に毛がある。葉鞘(ようしょう)は筒状で等長の縁毛がある。花期は6~10月で、枝の先に長さ2~5センチメートルの穂状花穂をつくり、紅紫色、まれに白色の小花をつける。花被(かひ)は5枚で倒卵形、長さ約1.5ミリメートル。雄しべは普通8本、花柱は3本、痩果(そうか)は暗褐色の三稜(さんりょう)形で長さ約1.5ミリメートル、光沢があり、宿存する花被に包まれる。北海道から九州にかけての原野の道端に普通にみられ、また、朝鮮、中国、マレーシアにも分布する。別名のアカマンマは「赤の飯」のことで、粒状の紅花を赤飯に見立て、幼児のままごとに使われることからいう。[小林純子]

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世界大百科事典内のイヌタデの言及

【アカマンマ】より

…タデ科のイヌタデ(イラスト)やそれに似た雑草性のタデ類に対しての俗称。これらタデ属植物は開花後も赤い花被が残り,黒色の果実をおおっている。…

【タデ(蓼)】より

…狭義にはヤナギタデをさし,広義にはタデ科タデ属Polygonum(英名smartweed,knotgrass,knotweed)のヤナギタデに類似した植物(イヌタデサクラタデオンタデなど)を総称する。 〈蓼食う虫も好き好き〉の語源となった葉の辛いヤナギタデP.hydropiper L.(英名water pepper)(イラスト)はタデ科の一年草で,マタデ,ホンタデとも呼ばれ,葉の辛い真正のタデを意味する。…

※「イヌタデ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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