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エイゼンシテイン

百科事典マイペディアの解説

エイゼンシテイン

ロシアの映画監督。ラトビア生れ。モンタージュ理論とその実践である《戦艦ポチョムキン》(1925年)によって,世界の映画に大きな影響を与えた。その後ロシア革命10周年を記念した《十月》(1927年)などを製作するが,修正や改変を受ける。
→関連項目イントレランス映画音楽ガンスプドフキンプロコフィエフメイエルホリド

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世界大百科事典 第2版の解説

エイゼンシテイン【Sergei Mikhailovich Eizenshtein】

1898‐1948
モンタージュ理論とその実践である映画史上不朽の名作《戦艦ポチョムキン》によって知られるソ連の映画監督,理論家チャップリンと並んで世界映画史上の〈天才〉,あるいは〈巨人〉といわれ,多彩な才能がレオナルド・ダ・ビンチにもたとえられたが,ソ連の政治状況の中で映画監督としては〈形式主義者〉としてきびしい批判を浴び,実作活動もままならず(実際,名声の割りには作品の数は少なく,25年間に自分の手で完成した作品はわずか6本である),その間に執筆活動に挺身し,理論家として映画芸術の発展に寄与する豊かな遺産を残している。

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世界大百科事典内のエイゼンシテインの言及

【イワン雷帝】より

…ソビエト映画。S.M.エイゼンシテイン監督の最後の作品。16世紀に初めてロシアを統一した皇帝イワン4世の生涯と時代を描く三部作として構想されたが,1944年に第1部,46年に第2部の2作のみ完成。…

【戦艦ポチョムキン】より

…1925年製作のソビエト映画。エイゼンシテイン監督の長編第2作にあたる。当時27歳のエイゼンシテインが,政府の計画による1905年革命の20周年記念映画の1本としてつくったもので,D.W.グリフィス監督《国民の創生》(1915),オーソン・ウェルズ監督《市民ケーン》(1941)と並んで世界映画史上もっとも重要な画期的作品とされている。…

【ソビエト映画】より


[社会主義芸術としての映画]
 その後ソビエト映画は,社会主義的建設と同じように平たんではない道をたどったが,1921年から24年にかけての〈ネップ(新経済政策)〉の期間中に経済的な基礎を築き,外国映画の輸入も盛んになり,とくにドイツやアメリカの作品から技術的な刺激を受けた。そして,プドフキンエイゼンシテインによって〈社会主義芸術としての映画〉が創造され,育成される。監督であり映画理論家でもあるクレショフL.V.Kuleshov(1899‐1970)とともにプドフキンとエイゼンシテインは,D.W.グリフィスやチャップリンをはじめ,アメリカ映画の技術や手法を分析した結果を〈唯物弁証法〉的に理論化してモンタージュ理論を提唱した。…

【トーキー映画】より

… トーキーの理論的基礎は,まだトーキーを製作してもいなかったソビエトで築かれた。28年,エイゼンシテイン,プドフキン,グリゴリー・アレクサンドロフ(1903‐83)の3人の連名で,〈トーキーのモンタージュ論〉ともいうべき〈トーキーに関する宣言〉が発表された。そして,それを具体化したソビエト最初の長編トーキーであるニコライ・エック(1902‐59)監督の《人生案内》(1931)がつくられ,フランスではルネ・クレールが《巴里の屋根の下》(1931)で新しいトーキー表現を開拓し,アメリカではルーベン・マムーリアンが《市街》(1931)で音を映画的に処理し,ドイツではG.W.パプストが《三文オペラ》(1931)で新しい音楽映画の道を開いた。…

【ラテン・アメリカ映画】より

…ラテン・アメリカでつくられる映画,すなわちいわゆる〈ラテン・アメリカ映画〉を代表する国は,メキシコとブラジルとアルゼンチンで,そのほかチリ,コロンビア,ペルー,ベネズエラ,キューバ,ボリビアにも,ささやかながら力強い〈第三世界の映画〉の動きがある。
[メキシコ映画]
 1931年,革命後のメキシコの姿を記録するためにセルゲイ・M.エイゼンシテインを中心とするソビエト映画人グループが約1年間メキシコに滞在,《メキシコ万歳!》(未完)を撮影するが,その刺激のもとにメキシコ映画は出発したといわれる。しかし,ソビエト映画のモンタージュ技術や社会的テーマの影響から脱して,世界的水準に達する〈真のメキシコ映画〉が生まれるのは40年代になってからであり,とくにエミリオ・フェルナンデスEmilio Fernandez(1904‐86)監督,ガブリエル・フィゲロアGabriel Figueroa(1907‐ )撮影による一連の〈芸術性の高いメロドラマ〉,すなわちドロレス・デル・リオ主演の《野性の花》(1943),《マリア・カンデラリア》(1944),《運命の女》(1949),アメリカの小説家ジョン・スタインベックの原作・脚本による《真珠》(1948)などが,カンヌ映画祭など各地の国際映画祭で受賞して注目された。…

※「エイゼンシテイン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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