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エスノヒストリー ethno-history

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

エスノヒストリー
ethno-history

史料,文献,口頭伝承などを用い,歴史学でいう史料批判を加えながら,人類学的方法論を駆使して,ある社会・民族の歴史的事象の再構成を行う研究分野。 20世紀初頭のナショナリズム運動の高まりとともに,従来の歴史学の対象外であった地域研究の必要性が叫ばれ,南北アメリカ大陸の先住民研究において 1940年代に登場した。北米では 1946年,インディアン権利請求条例 Indian Claims Act発布によって,インディアンが合衆国政府に対して損害賠償を要求できるようになり,原告・被告双方が文書記録によって主張を立証するために専門家に調査を依頼したことから発展。その後は特に中南米研究において成果がみられる。対象地域によって,植民地化の過程などの歴史状況や古文書の有無など条件が異なり,また研究者 (人類学者,考古学者,あるいは歴史学者) によって方法論の相違があるため,さまざまなアプローチがみられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

エスノヒストリー【ethnohistory】

主としてアメリカの文化人類学界で1950年代初頭から使われるようになった用語で,語の組成からは〈民族集団ethnos〉の〈歴史history〉を意味するが,その概念内容は必ずしも厳密ではない。文化人類学が研究の対象としてきた社会(文化)は通常非西洋の,しかも多くの場合伝統的に文字記録をもたなかった,いわゆる無文字社会である。このためこれらの社会は書かれた記録としての歴史をもたない社会,つまり西洋的な意味での歴史が欠如した社会とみなされがちであった。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エスノヒストリー
えすのひすとりー

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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